先日、大阪市鶴見区にある鶴見緑地に行ってきました。最近は大池の周辺を歩かずに、もっぱら咲くやこの花館でシダの写真を撮っています。その方が暖かいので・・・。

でも、一般に温室のシダはなかなか曲者です。というのは、綺麗な花にはたいてい名札が付いているのですが、シダにはついていないことが多いからです。また、たとえ名札がついていても、その後、いろいろな種類が混じり合って茂ってしまい、その名札がどの種をさすのかさっぱり分からない状態です。その意味では野外で観察しているような感じでよいのですけど・・・。

実は、1月中旬にもここに来たのですが、その時、撮り損なったり、よく分からなかったシダがあったので、もう一度行ってみることにしたのです。

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これはウラボシ科ビカクシダ属(Platycerium)のシダです。どの植物園でも展示しています。先日も写したのですが、あまり気にしないで撮ったら、実は、ここには3種あったようです。これは学名でPlatycerium wandaeというシダです。ニューギニア、アルー諸島、モルッカ諸島などに分布しているようです。

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次がPlatycerium stemaria。胞子嚢(ソーラス)ははっきりしなかったのですが、

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この黒い部分ではないかと思います。葉の一部にできているようです。こちらはアフリカに分布するようです。

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次はこれ。少し細長い感じの葉です。これはPlatycerium bifurcatumで、willinckiという亜種です。ソーラスは、

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こんな風に分岐した葉の部分にできていました。こちらはインドネシアに分布するようです。大鹿の角を意味するビカクシダにもいろいろな種類があるのですね。

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この間も撮ったコバルトシダです。今度はソーラスもバッチリ撮ってきました。学名はMicrosorum steereiで、ウラボシ科ヌカボシクリハラン属に属します。葉の色が濃紺に見えて綺麗なシダです。

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これもこの間撮影したシダです。Adiantum peruvianumで、イノモトソウ科ホウライシダ属です。この日は若い芽が出ていたので、写してみました。

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ついでに羽片やソーラスも。

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次もこの間写したシダです。

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この間はコモチシダと書いたのですが、茂っているシダの奥の方を探してみると名札がありました。でも、この名札、和名も学名もだいぶ間違っています。正しくは、和名がハチジョウカグマで、学名Woodwardia orientalis var. formosanaです。学名からも分かりますが、コモチシダの変種です。本州南部に分布しているようです。

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次はよく栽培されているシダです。名札には、シノブ科ツデーシダ Nephrolepis exaltata cv. Teddy Juniorとなっています。調べてみると、現在はツルシダ科タマシダ属(Nephrolepis)になっているようです。cv.とあるので、園芸種ですね。Teddy Juniorは園芸品種名です。

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ちょっと日本のホシダに似た感じです。温室の至る所に生えていました。探しまわったのですが、名札は見つかりませんでした。

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これも面白いシダだなと思って写しました。

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これは一箇所だけに生えていたのですが、やはり名札はありませんでした。今度、行った時にでも聞いてみようかな。