昨日の続きで、大阪市鶴見区にある咲くやこの花館でのシダ調べの結果です。昨日はやや大型のシダを紹介したので、今日はもうちょっと小型のシダをお見せします。といっても結構大きなシダが多いのですけど・・・。
熱帯雨林植物室の池の中に生えていました。かなり大きなシダです。イノモトソウ科ミミモチシダ(Acrostichum)属のミミモチシダです。日本では沖縄で自生していますが、全熱帯域に広く分布しているそうです。写真の右端に羽片が細くなっている部分が見えますが、あれが胞子葉です。
こちらは栄養葉です。
ソーラスは胞子葉の羽片の裏にびっしりついていました。
これはアジアンタム・ペルーウィアヌムという名のシダです。学名で書くと、Adiantum peruvianumです。イノモトソウ科のホウライシダ(Adiantum)属に属しています。エクアドルからボリビアにかけての南米に分布しているようです。
羽片とその裏側のソーラスの写真です。ソーラスは羽片の縁についています。ちょっとホウライシダ風の感じですね。
それにしても、シダの分類がしょっちゅう変わってややこしいですね。ホウライシダ(Adiantum)属は私の持っている「野草検索図鑑 8シダ」(学研、1985)によるとワラビ科に入っています。「シダの図鑑」(保育社、1986)と「日本の野生植物 シダ」(平凡社、1992)、「写真でわかるシダ図鑑」(トンボ出版、2006)によるとホウライシダ科になっています。さらに、DNAによる新分類を載せた「植物分類表」(アボック社、2009)によるとイノモトソウ科に移されています。咲くやこの花館の名札にはイノモトソウ科(ワラビ科)となっていて、一番新しい分類になっていました。植物園も大変ですね。分類がたびたび変わるので・・・。
次はコモチシダです。コモチシダはシシガシラ科コモチシダ(Woodwardia)属に属します。名前の通り、葉の表側に子供のシダができています。名札がなかったので、在来種なのか、外国の種なのかは分かりません。(根元の方を調べてみたら名札が見つかりました。どうやら、本州南部に分布するハチジョウカグマというコモチシダの変種のようです)
子シダは小羽片の中肋に沿って左右に分布しています。もう少し拡大します。
小羽片の表面にぽこっぽこっと膨れている長細い部分が見えますが、その裏側にソーラスがあります。ソーラスの脇あたりから発芽しているようです。
温室内では葉に触ってはいけないので、斜め横から写しました。先ほどの膨らみに対応するソーラスが中肋に沿って並んでいますね。
次はコバルトシダです。名前の通り、葉が青く光っています。これはウラボシ科ヌカボシクリハラン(Microscorum)属に属しています。名札にはMicrosoriumとなっていたのですが、これは綴り違いで、どちらも使われているようです。
自然光で撮るとこんなに青く写るのですが、
フラッシュをたくと緑色になってしまい青い美しさは出せません。2番目の写真をよく見ると、ちらっとソーラスも写っていたのですが、ないだろうと思って写しませんでした。
最後はこの蛇のようなシダです。これがヒカゲノカズラだといっても信じられないくらい太いです。ヒカゲノカズラ科ヒカゲノカズラ(Lycopodium)属のムカデカズラという名だそうです。アフリカ、オーストラリア、アジア、ポリネシアなどに広く分布しています。ちょっと拡大してみます。
こんな感じです。ヒカゲノカズラの仲間は胞子囊穂というのができるのですが、ちょっと見た感じではなさそうですね。
これで写してきたシダは全部です。シダはまだまだたくさんあったのですが、名札探しとの戦いになりそうです。今度行った時にはもう少し頑張ってみます。

熱帯雨林植物室の池の中に生えていました。かなり大きなシダです。イノモトソウ科ミミモチシダ(Acrostichum)属のミミモチシダです。日本では沖縄で自生していますが、全熱帯域に広く分布しているそうです。写真の右端に羽片が細くなっている部分が見えますが、あれが胞子葉です。

こちらは栄養葉です。

ソーラスは胞子葉の羽片の裏にびっしりついていました。

これはアジアンタム・ペルーウィアヌムという名のシダです。学名で書くと、Adiantum peruvianumです。イノモトソウ科のホウライシダ(Adiantum)属に属しています。エクアドルからボリビアにかけての南米に分布しているようです。


羽片とその裏側のソーラスの写真です。ソーラスは羽片の縁についています。ちょっとホウライシダ風の感じですね。
それにしても、シダの分類がしょっちゅう変わってややこしいですね。ホウライシダ(Adiantum)属は私の持っている「野草検索図鑑 8シダ」(学研、1985)によるとワラビ科に入っています。「シダの図鑑」(保育社、1986)と「日本の野生植物 シダ」(平凡社、1992)、「写真でわかるシダ図鑑」(トンボ出版、2006)によるとホウライシダ科になっています。さらに、DNAによる新分類を載せた「植物分類表」(アボック社、2009)によるとイノモトソウ科に移されています。咲くやこの花館の名札にはイノモトソウ科(ワラビ科)となっていて、一番新しい分類になっていました。植物園も大変ですね。分類がたびたび変わるので・・・。

次はコモチシダです。コモチシダはシシガシラ科コモチシダ(Woodwardia)属に属します。名前の通り、葉の表側に子供のシダができています。名札がなかったので、在来種なのか、外国の種なのかは分かりません。(根元の方を調べてみたら名札が見つかりました。どうやら、本州南部に分布するハチジョウカグマというコモチシダの変種のようです)

子シダは小羽片の中肋に沿って左右に分布しています。もう少し拡大します。

小羽片の表面にぽこっぽこっと膨れている長細い部分が見えますが、その裏側にソーラスがあります。ソーラスの脇あたりから発芽しているようです。

温室内では葉に触ってはいけないので、斜め横から写しました。先ほどの膨らみに対応するソーラスが中肋に沿って並んでいますね。

次はコバルトシダです。名前の通り、葉が青く光っています。これはウラボシ科ヌカボシクリハラン(Microscorum)属に属しています。名札にはMicrosoriumとなっていたのですが、これは綴り違いで、どちらも使われているようです。

自然光で撮るとこんなに青く写るのですが、

フラッシュをたくと緑色になってしまい青い美しさは出せません。2番目の写真をよく見ると、ちらっとソーラスも写っていたのですが、ないだろうと思って写しませんでした。

最後はこの蛇のようなシダです。これがヒカゲノカズラだといっても信じられないくらい太いです。ヒカゲノカズラ科ヒカゲノカズラ(Lycopodium)属のムカデカズラという名だそうです。アフリカ、オーストラリア、アジア、ポリネシアなどに広く分布しています。ちょっと拡大してみます。

こんな感じです。ヒカゲノカズラの仲間は胞子囊穂というのができるのですが、ちょっと見た感じではなさそうですね。
これで写してきたシダは全部です。シダはまだまだたくさんあったのですが、名札探しとの戦いになりそうです。今度行った時にはもう少し頑張ってみます。