里山日記

北摂の里山近くに住んでいます。里山をぶらぶら歩きながら撮った虫や鳥、花の写真を載せています。時には旅先で撮った写真も載せます。

2014年12月

実は、シダの特徴を調べるため昨日も箕面公園に行ってきました。昔、シダを少しかじったとは言え、独力でやるのはなかなか大変です。でも、少しずつ頑張って行きたいと思っています。

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今日の最初はこのシダからです。葉がだいぶ取れてしまっていましたが、同じようなシダは川べりにもありました。

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こちらは葉先がだいぶ枯れてしまっています。

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羽片を拡大したところです。羽片の切りれ込み方が独特なので、イブキシダかなと思われます。

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これはソーラスです。家に戻ってから図鑑を見ると、羽片の基部に通気孔と呼ばれる突起があるので、他種とたやすく区別できるとあります。残念ながらそこを見てこなかったので、昨日、出かけた時にもう一度見てきました。

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羽片の基部を見てみました。何かありそうですが、もう少し拡大してみます。

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これがそうなのかどうかはよく分かりません。でも、おそらく、通気孔なのでしょう。だとすると、やはりイブキシダであっているのかもしれません。

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次はこのシダです。このシダはもう滝に近い道端にたくさんありました。

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道端なので、少し汚れていますが、面白い形のソーラスです。羽片の基部にちょっと膨らんだ部分がありますが、これを耳垂というそうです。これが大きいのでノコギリシダかイヨクジャクかということになります。「シダの図鑑」(保育社)によると、イヨクジャクは耳垂にもソーラスがつき、羽軸につく部分には翼ができるというので、これはノコギリシダの方だと思います。

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次はこれです。初め、家の近くで見たコバノヒノキシダだろうと思ってあまり注目しませんでした。でも、家に戻ってから写真を見てみるとどうも変です。それで昨日もう一度見てきました。葉にはこんな葉のものと、

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針のように細い葉のものがあり、どうやらニ形のようです。この細い方にソーラスがついています。

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こんな感じです。ソーラスは葉の先端を包むようにしてできています。これはタチシノブというようです。

近くにコバノヒノキシダもあったので、それも撮影してきました。

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外見は似ていますが、コバノヒノキシダの方がもっと小さく、ソーラスの付き方がだいぶ違います。

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ベニシダの仲間がないかなと思って探していたら、こんなシダを見つけました。一昨日は気が付かなかったのですが、やはり気をつけて探してみるものです。最下羽片の下向き第1小羽片の辺りを見てみます。

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ベニシダではこの小羽片が明らかに小さいのですが、これはほとんど第2小羽片と同じくらいの大きさです。また、小羽片に切れ込みがあります。

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こちらは中間辺りの羽片です。

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ソーラスは赤っぽい綺麗な色をしています。「写真でわかるシダ図鑑」(トンボ出版)によると、最下羽片の下向き第1小羽片の大きさが第2小羽片に比べてはるかに小さいとベニ、マルベニ、サイゴクベニになり、やや小さいか同じだと、オオベニかトウゴクと書かれています。これはやや小さい部類なので、オオベニかトウゴクのどちらかだと思われます。この違いは、「シダの図鑑」や「日本の野生植物 シダ」(平凡社)に載っている検索表によると、ソーラスが中肋よりだとトウゴク、辺縁よりだとオオベニになっています。また、「写真でわかるシダ図鑑」によると最下羽片の柄が長いとオオベニ、短いとトウゴクだそうです。

そこでまずソーラスを見てみます。

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これは小羽片を拡大したものですが、ソーラスは心持ち中肋よりなので、トウゴクシダの可能性があります。さらに、上の写真でも分かりますが、最下羽片の柄はそれほど明確ではありません。従って、トウゴクシダかなと思っています。

今日はこのくらいにしておきます。まだ、カナワラビやイノデの仲間が残っています。これらは結構難しいですね。でも、ぼちぼち調べていくつもりです。

昔、シダに凝っていたことがあったのですが、それから20年間のブランクです。それで、20日ほど前、この冬はシダを調べてみようと一念発起して始めたばかりなのですが、もうシダの宝庫である箕面公園に来てしまいました。箕面公園は大阪北部にある自然豊かな公園です。

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ずっと川に沿って歩いて行くと、最後に箕面の滝に突き当たります。

まだ始めたばかりなので、ともかく分かりやすいシダから始めてみようと思って探してみました。箕面というとヒトツバという葉っぱが一つだけのシダがいっぱい生えていたことを思い出しました。どこかにないかなと探してみると、川の対岸の崖のところにいっぱい生えていました。

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こんな感じです。近くにもないかと思って見て歩いていたら、旅館の入口にありました。

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よく見ると幅の広いものと狭いものがあります。この狭い方が胞子葉のようです。

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裏はこんな感じです。胞子嚢(ソーラス)は葉のやや先側の方に付くようで、先側2/3ほどついたものや全面についたものがありました。色がたいへん鮮やかです。

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川の左岸を歩いていき、もう滝に近くなった頃、いっぱい生えていました。ミツデウラボシというシダですが、こうやって見てもなかなか三つ手が見つかりません。

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やっと見つけました。

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裏を見てみると、ソーラスが葉脈の間に一つずつ綺麗に並んでいます。

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この辺りになると、リョウメンシダが川に沿っていっぱい生えています。

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なぜリョウメンシダかというと、裏側を見ても表のような感じがするからです。

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これは表側から見たものですが、小羽片がみな下向きに出ています。

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だから裏側から見るとこんな感じで、まるで表側から見ているようです。

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ソーラスは葉の根元近くについていました。

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この辺りにはジュウモンジシダもいっぱいです。これもなぜ十文字かというと、

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こんな風に葉が十文字になっているからです。

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羽片を拡大してみました。後から写真を見たら、小さなクモが載っていましたね。

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ちょっとはっきりしませんが、これがソーラスです。

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オオバノイノモトソウもいっぱいありました。葉が細いのが胞子葉でしたね。これは家の周りでも見たので、外観だけ写しました。

今日はとりあえずここまで。まだまだたくさんあったのですが、1回見ただけではなかなか分からない種もありました。家から車ですぐのところなので、何回か行ってみようと思います。

この間から、家の周りのシダを調べていたのですが、だんだん家から離れた山道まで行くようになってきました。それで、タイトルをちょっと変えて、「里山のシダ調べ」にしました。

今日の最初はこんなシダです。

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ハナヤスリ科のフユノハナワラビかその仲間です。真ん中にすくっと立っているのが胞子葉です。ちょっと先端に寄ってみますと、

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こんな感じでした。この周辺にはあちこち生えていました。

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葉はこんな三角形の形でした。このように先が急に細くならないのはフユノハナワラビの特徴だそうです。

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小羽片には鋸歯がありますが、やや鈍いというのもフユノハナワラビの特徴ということで、フユノハナワラビで間違いなさそうです。

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これは別のところにありました。葉先が急に細くなっている感じです。

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小羽片の先は鋭い鋸歯で覆われています。これはオオハナワラビかなと思っています。

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山の沢から水を引いた用水路がありました。そこにはこんなシダがいっぱいです。この間見たイワガネソウ、あるいは、雑種のイヌイワガネソウと似ています。葉脈を拡大してみます。

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葉脈は隣とは結合せず、1、2回分岐して端まで到達しています。おそらくイワガネゼンマイでしょうね。

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こんなシダは山道沿いにたくさん生えていました。ちょっと裏を見てみます。

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ソーラスは先端についています。これはホングウシダ科のホラシノブですね。

山道沿いには難関のイノデがあちこちに生えていました。今度はこれを調べないといけないですね。

本当は鶴見緑地にシダを探しに行ったのです。でも、下草が刈られていて、ヤブソテツを除いてまったく見つかりません。仕方なく、今度は虫を探すことにしました。

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最初に見つけたのはキマダラカメムシ。公衆便所の天井にいました。外来種で最近生息地を増やしている種ですね。でも、この後が見つかりません。そうですよねぇ。いまは冬ですから。

仕方なく、大池に行って鳥を撮ることにしました。

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コサギがいました。水に映って綺麗ですね。

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カモはいろいろといたのですが、つい鳴いているヒドリガモを写してしまいますね。

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ユリカモメもいました。

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それにオオバン。

この日は鶴見緑地の外周を歩いてみることにしました。でも、やはりシダはなく、虫もいず、結局、いつも見る鳥だけという状態でした。

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赤い実にツグミがいっぱい来ていました。この写真に何羽写っているか分かりますか。6羽かな。

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モズですね。

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それにジョウビタキ。

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最後はスズメです。私が近づいたら一斉に木に飛び移りました。これ何羽か数えられますか。32-33羽かなぁ。

先日からシダ調べに病みつきになっています。昨日も外出の予定があったのですが、その寸前まで家の近くを歩いていました。気温は1度。でも、歩いていると不思議と寒くないですね。

これまでに見つけた種が20種を越えてきたので、そろそろ分からない種が何種か貯まってきました。それで、今日は少し簡単な種から出すことにしました。

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民家の石垣や古い木の幹など、どこででも見られるウラボシ科のマメヅタです。

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ちょっと拡大したところです。つやつやとした生きのいい葉ですね。

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胞子葉はこんな風に細長くて、それにぎっしりと胞子がついています。

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これも石垣についていました。たぶんチャセンシダ科のコバノヒノキシダだろうと思って撮影してきました。でも、家に戻ってから、「写真でわかるシダ図鑑」を見ると、トキワトラノオとよく似ていて、両者の混在地域では初心者を悩ませる種だと書かれていました。最下羽片の形を見ればよいのですね。今度行った時に見てきます。

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とりあえず、葉の拡大とソーラスを載せておきます。細長い包膜から胞子がのぞいているのが見えますね。

(最下羽片の写真を追加します。

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最下羽片の形が長細いので、コバノヒノキシダで合っていそうです。)

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もう枯れかけなのですが、ヒメシダの仲間かなと思って写してきました。葉を拡大してみます。

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小羽片を拡大したものです。やはり、「写真でわかるシダ図鑑」を見ると、似た種にヒメワラビとミドリヒメワラビがあるそうです。見分けるポイントは、小羽片に柄がないかあるか、小羽片の最下裂片が軸にほぼ沿っているか、一方が大きな角度をなすかという点のようです。前者だとヒメワラビ、後者はミドリヒメワラビです。上の写真では短い柄があり、最下裂片は軸にほぼ沿っているように見えるので、ミドリヒメワラビかもしれませんね。枯れかけていたので、ちょっといい加減に撮影したので、今度はちゃんと撮ってきます。

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初めパッと見てなんだか分かりませんでした。

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でも、葉を拡大したり、ソーラスを見たりしていたら思い出しました。ハシゴシダだったかな。家に戻ってから、「写真でわかるシダ図鑑」を見ると、ハシゴシダ、ヤワラシダ、ハリガネワラビのよく似た三種は「ヒメシダ科三人娘」と著者は呼んでいるそうです。いろいろと書いてはありますが、これはやはりハシゴシダの仲間でしょうね。ハシゴシダにもハシゴのほか、コハシゴがありますが、上側の第1小羽片が独立しているのがコハシゴ、第2小羽片とくっついているのがハシゴです。これはくっついているので、ハシゴシダで合っているようです。

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