里山日記

北摂の里山近くに住んでいます。里山をぶらぶら歩きながら撮った虫や鳥、花の写真を載せています。時には旅先で撮った写真も載せます。

2014年05月

まるで真夏のような気候になってきました。家でくすぶっているのもつまらないので、家の周辺を歩いてみました。この間までは、虫の姿は少なったのですが、この日はあちらこちらで虫の姿を見ることができました。

家を出てすぐに橋を渡るのですが、渡ったところにある柵の上にこんな虫がいました。

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キリギリスの仲間だろうなと思って写真を撮りました。図鑑で調べてみたのですが、幼虫なのではっきりしません。ヤブキリかなと思っています。近づいても意外に逃げません。

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川を渡って土手沿いを歩くとハンミョウがいました。陽の光があたって、首の部分は青く輝いていて綺麗です。

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でも、口の部分を拡大すると、結構、獰猛な感じです。見る方向で翅の色がすっかり変わってしまいました。

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土手を離れ、いつもの用水路沿いを歩くとトンボが1匹止まりました。サナエトンボです。ヤマサナエかキイロサナエの♂なのですが、しっぽの上の方の突起の方が少し短いので、キイロサナエかなと思っています。

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いつものニホンカワトンボもいましたが、この日は少し少なめ。これは♀でしょうね。

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用水路脇の道にはちょろちょろとニホンカナヘビが何匹か出てきました。トカゲの姿は見なかったのですが、今頃はカナヘビの方が多いのかな。

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用水路が別の用水路と交わる辺りに、生け垣のように小さな木が生えています。ここは虫がいっぱいいるポイントです。この日はこんな虫がいました。背中にコブが生えていて面白い形の虫です。ヒメゴマダラオトシブミというオトシブミの仲間です。図鑑によれば、「エノキ、オヒョウの葉をL状に切る」とありました。止まっている木が何なのか気になったのですが、ちょっと分かりませんでした。

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この木にはヒメカメノコテントウもいました。ちっともじっとしてくれないので、少しブレてしまいました。

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フタモンアシナガバチが何かを食べています。何を食べているのでしょう。

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休耕地はユウゲショウの花盛りです。ユウゲショウというとポツッと咲いている感じなのですが、こんなにまとまって咲くのですね。

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ついでに撮ってしまいました。イネ科のヒエガエリでしょうか。

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さらに歩いて行くと、道端にこんな花が群生していました。ハルジョオンなどよりも大きな花で、花びらが細いようです。どうせ何かが逃げてきたのでしょうが、名前は分かりませんでした。

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こちらも逃げてきた花でしょうけど、タデ科のヒメツルソバです。

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休耕地に水を引いて、ビオトープのようにしているところでは、キショウブがいっぱい咲いていました。

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水の流れのそばにはセリが群生しているのですが、そのセリの葉にキアゲハが来ていました。おそらく、産卵しているのでしょう。

一昨日の散策のときの写真です。最近、散策といっても、歩き回るのではなしに、花のいっぱい咲いた用水路脇の道にしゃがみこんで周りを見ることにしています。そうすると、それまで見えなかった、いろいろな花や虫が見えるようになってきます。

そんな小さな世界です。

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アメリカフウロの花です。同じ仲間のゲンノショウコなどと比べると遥かに小さくて、目立たない花なのですが、こうして拡大してみると、綺麗な花です。北米原産の帰化植物です。

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タチイヌノフグリです。歩いていると、咲いているのかどうかほとんど分からないほどの花ですが、座って見てみるととこんな綺麗な花でした。欧州原産の帰化植物です。

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キュウリグサの花です。対称性のよい整った形をしています。ムラサキ科の花です。

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対称性といえば、この花も整った美しさを持っています。ノミノフスマです。

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そして、これはトキワハゼの花です。

座っていると、周囲に虫たちの姿も見えるようになってきます。

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クロボシツツハムシです。赤と黒が鮮やかなコントラストになっています。

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こちらはヒメジュウジナガカメムシです。先ほどのハムシと似たような色合いですね。

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そして、こちらはナガメ。またまた同じような色合いです。今年の流行でしょうか。

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こんな変わった虫もいました。クロハネシロヒゲナガという触角の長い蛾の仲間です。長い触角で飛びにくそうに飛び回るのですが、たまには着地して休みます。

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この黄色い花はオッタチカタバミといいます。普通のカタバミは茎が地面を這うのに対して、この花は写真のように茎が立ち上がります。やはり北米原産の帰化植物です。最近、この辺りの野原はこのオッタチカタバミの黄色い花で覆われています。

こんな風に見ているだけで、あっという間に1時間ほどたってしまいました。

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帰りがけに黄色い花がいっぱい咲いているところがありました。

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マンネングサの仲間です。何だか花芽の数が多いですね。これだけまとまって咲くと見事です。

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そして、ユウゲショウの花です。ぽつりぽつりと咲いているので、優雅な感じがします。熱帯アメリカ原産の帰化植物でした。

天気がいいので、カメラを持って家の近くを散歩しました。川から水を引いている小さな用水路があって、その用水路に沿って、小さな道がついています。その道には黄色や白い花がいっぱい咲いていて、そこにいろいろな虫が集まっています。

この道の上でしゃがみ込んでみると、それまで気が付かなったような小さな虫が次々と目に入ってきます。

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小さな黒い虫が飛び回っているので、何だろう何だろうと思っていたら、こんな虫でした。小さな体ですが、びっくりするほど大きな触角を持っています。図鑑で調べると、マルヒラタドロムシみたいです。別に、蜜を求めるわけでもなく、ちょっと飛んでは、こうやって葉っぱにしがみついています。いったい何をしているのでしょうか。

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カタバミの黄色い花には小さなハチが来ていました。体の割には大きな、鋭い目をしています。

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こんな綺麗なハチもいました。ニホンカブラハバチでしょうか。(追記:カブラハバチではないかと思います)

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アブの仲間も多かったです。これはヒラタアブの仲間ですね。

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これはハエの仲間でしょうか。

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カメムシもいました。これはブチヒメヘリカメムシです。

こんな小さな世界ばかりを見ていると、チョウは実はこんなに大きく見えます。

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そして、バッタは

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こんな姿です。チョウやバッタはずいぶん大きいですね。

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用水路を過ぎた辺りにクコがあったのですが、葉っぱがこんなにぼろぼろになっていました。一体、何が食べているのだろうと思って探してみました。

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ホソクビナガハムシがいました。

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そして、トホシクビボソハムシが交尾をしていました。でも、葉っぱをむしゃむしゃと食べていたのは、

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こんな気持ちの悪い虫たちでした。実は、トホシクビボソハムシの幼虫なのです。

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用水路を離れて、林の際に行くと、こんな大型の虫も出てきました。マイマイカブリです。大きな、黒い虫が道を横切ったのでびっくりしました。

先ほどの里山の散策の続きです。さすがに5月に入るとチョウやトンボも増えてきました。この日は川沿いの用水路を歩いて、その後、畑の間の道を歩きました。

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クスノキにアオスジアゲハが来ていました。おそらく産卵でしょう。

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いつもは飛び回っていてなかなか止まってくれないアオスジアゲハですが、この日はねぎ坊主などでよく見かけました。

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ナミアゲハです。花から花へと飛び移っていくときに連写してみたらこんな姿が写りました。

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ヤマトシジミです。青色が綺麗です。

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そして、ベニシジミもたくさんいました。

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キタテハはセイヨウカラシナの花に来ていました。

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これはヒメウラナミジャノメですね。でも、やはりチョウはこの間行った奄美大島に比べると、種類も少ないし、地味ですねぇ。

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用水路沿いにはカワトンボがいました。翅の茶色い種は以前ならば、オオカワトンボといっていたのですが、最近、DNA解析でカワトンボの種名が大幅に変わってしまい、昨年はよく分からずカワトンボ類と書いていました。

「日本のトンボ」によると、カワトンボ類はニホンカワトンボとアサヒナカワトンボの2種に分けられ、地域によってその2種の分布が変化しているようです。私の住む北摂では、濃茶がニホンカワトンボの♂、薄茶と透明が♀で、また、♂も♀も透明なものがアサヒナカワトンボのようです。両者は外見上の区別がつけにくいのですが、とりあえず、この分布だけを信じると、この写真の個体は共にニホンカワトンボの♂になります。

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そして、これらは薄茶なので、ニホンカワトンボの♀ということになります。透明な翅のものが出てきた時は、また、その時に考えることにして、話はすごく簡単になりました。

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羽化したてのサナエトンボもいました。ヤマサナエとキイロサナエの区別が微妙なのですが、昨年、この辺りではキイロサナエを見ていたことと、尾の先にある上部付属器が下部付属器に比べて短そうなので、キイロサナエではないかと思っています。

トンボはこの2種、チョウはそのほかにモンシロチョウ、モンキチョウ、キチョウ、クロアゲハなどが飛んでいました。

奄美大島に行って、ちょっとした奄美ショックに陥っていました。あまりに綺麗な奄美と比較すると、私が散策している所があまりに平凡に見えたからです。でも、歩くことは健康にいいし、5月に入って花や虫もいっぱいになってきたので、昨日、1時間半ほど歩いてみました。コースは川沿いを歩いて、その後、畑の間を縫うコースです。

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河原はセイヨウカラシナの花で埋まっていました。セイヨウカラシナといつも言っているのですが、調べてみると、西アジア原産の帰化植物で、カラシナの原種が野生化したもののようです。ですから、日本帰化植物写真図鑑にはカラシナと出ていました。

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畑にツツジを植えているところがあって、そこは満開に咲いていました。

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休耕地にはいろいろな花が咲いていました。これはオオカワヂシャという花で、ヨーロッパからアジア原産の帰化植物です。

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それに、この間奄美でも咲いていたユウゲショウです。熱帯アメリカ原産の帰化植物です。

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黄色いカタバミの花がいっぱい咲いていましたが、どれも茎が立っていて、北米原産のオッタチカタバミらしいです。

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これはキツネアザミです。これも休耕地で咲きかけていました。

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マツバウンランの姿もよく見かけました。やはり北米原産の帰化植物です。

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川にはチドリの姿も見かけました。目の周りのリングがはっきりしないのでイカルチドリでしょうね。

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歩いていると、いきなりモズが飛んできて、すぐ近くの木のてっぺんに止まりました。

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いつもは近づくとすぐに逃げてしまうヒヨドリですが、この日はしきりにホバリングをして、虫でも捕っているようすです。近づいても、なかなか逃げようとはしません。お陰でゆっくりと撮影出来ました。先日の奄美の亜種と比較すると、茶色の部分が違う感じです。

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帰り際にちらっと見たら、もうキリの花が咲き始めていました。

チョウとトンボは次回に回します。

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