里山日記

北摂の里山近くに住んでいます。里山をぶらぶら歩きながら撮った虫や鳥、花の写真を載せています。時には旅先で撮った写真も載せます。

2013年06月

毎日、暑いですね。ここ北摂でも、連日37度近くまで気温が上がっています。一昨日、ちょうど暑さも真っ盛りの頃、無謀にも近くの林と河原を歩いてみました。実は、それほど暑いとは知らなかったのですが、河原に設置された温度計が36度を指していて、びっくりして1時間ほどで帰ってきました。

さすがに林の中に入ると少し涼しくなります。でも虫の数は少なめ。

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暑いのか、アカシジミ2匹が日陰でじっとしていました。

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面白い虫を見つけました。以前にも見たことがあったのですが、チビタマムシの仲間です。輝くような色を持つタマムシとは違って地味ですが、同じタマムシの仲間です。もう少し正面から撮影しようと思って、カメラを移動させた途端、飛んで行きました。その瞬間、何か綺麗な色を感じました。腹の部分は綺麗なのかもしれません。

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ナミテントウです。これもじっとしていました。

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ハエの仲間もいました。拡大すると、結構、綺麗ですね。相変わらず名前は分かりませんが。

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ヨコバイの仲間でしょうか。カメラを近づけたら葉の裏に隠れてしまいました。(追記:コガシラアワフキに似ている感じです)

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何かの幼虫でしょうね。あまり虫がいないので、変わった虫ばかり撮影してしまいました。

川の土手も歩いてみました。土手にはヒメジョオンがいっぱい咲いています。よく見ると、どの花にも小さな長細い虫が数匹ずついます。いったい何でしょう。

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2,3匹が団子状になったり、花粉にまみれながら、結構活発に動いています。家に帰ってから調べてみると、どうやらアザミウマでした。アザミウマという名前は聞いたことがあったのですが、気が付いたのは初めてでした。大きさを測ってみると、体長1.5mmほどの小さい小さい昆虫です。背中に付いている白い細長いものが翅で、鳥の翅のように軸だけあって毛のようなものが生えているそうです。いろいろなものの汁を吸うようで、最近は外来種が入ってきて、深刻な農業被害も出ているようです。とにかく変わった虫です。花を一つ持って帰ってきたので、今度、じっくり見てみます。

河原の日陰になったところにチョウが止まりました。コミスジにしてはちょっと大型で飛翔力のある、というとミスジチョウです。

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ミスジチョウは山道では見たことがあったのですが、こんなに家の近くでは初めてです。

山里を歩いていると、いろいろな場面に出会えます。この日のハイライトはツバメの空中給餌でした。

山道の散策も終わりになって、人家のあるところに降りてきたときでした。

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電線に子ツバメらしい鳥が6羽止まっています。近づいてもじっとしているので、そのうちの1羽を撮影していました。すると、突然、親鳥らしいツバメがやってきました。何が何だか分からず、シャッターを長押しして連写しました。後から見るとこんな姿が写っていました。

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1秒5枚の連射で3枚に写っていたので、わずか0.6秒ほどの間の出来事です。普段、あんなに速く飛ぶツバメが、一旦、空中で停止して、子ツバメの口に上手に餌を入れているのには感心しました。その後も、しばらく同じ場面が見られないかと待っていたのですが、残念ながら見られませんでした。

そのほかの写真です。

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私の家から山道に行くには、小さな川を渡り、ちょっとした林を過ぎて人家にあるところにきます。それを過ぎると山裾を縫う山道になります。その人家の手前の小さな林には、意外に小さな虫が多くて、私の撮影場所になっています。これは、この間もいたヒメマルカメムシです。小さくて可愛いのでつい写してしまいます。

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甲虫はあまり名前が分からないですが、これは、ヤマイモハムシでしょうか。

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地面を歩いていたのは、ナミテントウの幼虫ですね。

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白い部分が輝いてちょっと目立っていました。小さな蛾ですが、ナカジロハマキという種類だと思います。

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これもハマキガの一種ですが、近づいて撮影しようとしたら逃げてしまいました。図鑑で見ても名前がなかなか分からなかったのですが、ヒメハマキ亜科のオオサザナミヒメハマキあたりかなと思うのですが、もう少し検討が必要です。

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人家を過ぎて山道にかかるといろいろなチョウに出会えます。1頭のヒオドシチョウが飛んできて、近くのクヌギに幹に止まりました。翅を閉じたり開いたりしていたので、開いた瞬間を写してみました。よく見ると、近くにヒカゲチョウが3頭も止まっていました。

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山道を歩いていると、花の周りをモンシロチョウ1頭がしきりに飛び回っています。何をしているのだろうと近寄ると、アザミの花に1頭のメスが止まっていました。交尾をしようというのですが、メスは交尾拒否の姿勢です。しばらく飛び回っていましたが、やがて諦めたのか、メスの横に止まってしまいました。すると、メスも交尾拒否の姿勢を止めて、翅を閉じました。

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いつものクリの木のところに行くと、今日は花が満開になっていました。そこにテングチョウがじっと吸蜜(?)をして止まっています。近くには、ウラギンシジミもいました。

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ヒョウモンチョウも飛び回っていたのですが、なかなか止まってくれないので、この日は諦めて山を下りてきました。

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河原ではイカルチドリがいました。ちょっとぼさぼさした頭をしています。

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川から水を引いている用水路ではいろいろなトンボが見られます。これはヤマサナエでしょうか。(追記:下接続器の方が長いので、キイロサナエかもしれません)

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ハグロトンボもいました。今年初めて見ました。やはり、翅を閉じたり開いたりするので、開いた瞬間を撮ってみました。翅がつやつやしています。羽化したてなのでしょうか。

里山を歩いていると、よく毛虫に出会います。私を含め、毛虫を嫌いな人は多いと思いますが、よく見ると、それなりに特徴のある模様があって面白いものです。6月の里山で見た毛虫たちです。

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5月から6月にかけては、とにかくこの毛虫はいたるところで見ます。頭がだいだい色で太く黒い線が2本入っているので、すぐに気が付きます。これは、ドクガ科のマイマイガの幼虫です。ドクガ科と言っても、毒針毛はもっていないということですが、触るのはちょっと嫌ですね。6月終わりになると一斉に黒っぽい成虫になり、昼間でも林の中を飛び回ります。一見、ジャノメチョウの仲間かなと思うことがあります。6月はマイマイガの季節です。

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マイマイガと同じ仲間のカシワマイマイの幼虫です。木の幹にいましたが、完全に保護色になっています。

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これはドクガ科のドクガの幼虫ではないかと思います。雑食性で100種以上の植物を食べることが知られています。毒針毛を持っているので、刺されると炎症を起こします。ネットで調べると、毒針毛は0.1-0.2mmの短い毛で、密生して生えているそうです。幼虫に触れると、この毛が皮膚について、そこをこすると皮膚に突き刺さるのだそうです。毒針毛にはたんぱく質分解酵素などの酵素とアレルゲンとなるヒスタミンが含まれているようです。

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この毛虫もよく見かけますが、カレハガ科のタケカレハの幼虫です。名前の通り、タケなどのイネ科の植物を食べます。学研の「危険・有毒生物」図鑑によると、この毛虫にも毒針毛が生えているそうです。

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頭部に特徴的な模様があります。ヤガ科のキバラモクメキリガの幼虫です。サクラ、イタドリ、ギシギシ、キクイモなどいろいろな植物の葉を食べます。6月後半に土の中で蛹化して、晩秋に出現し、成虫で越冬します。

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手元にある幼虫関係の図鑑(保育社「原色日本蛾類幼虫図鑑(上、下)」と学研「日本産幼虫図鑑」)を見たのですが、見つかりませんでした。さて、何でしょう。

昨日は曇っていたのですが、雨の中で写真を撮っていた奄美を思い出し、曇っていてもチョウが飛び回っているようなイメージがしてきました。それで、午前中、歩いてみたのですが、やはり奄美とは違いました。

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今日は山側に向かって歩いたのですが、民家があるところに着く前の林で、アカサシガメを見つけました。写真を撮ろうとすると嫌がって、すぐに向きを変えてしまうのですが、やっと正面を向いてくれました。

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近くに小さなハチもいました。葉っぱの上をくるくる回るように動いていたので、最初は、蛾の仲間かなと思ったのですが、拡大してみるととハチでした。

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民家を過ぎて山道に入っても、この日はチョウの姿はほとんど見かけません。その代わり、先日、全く見なかったホシミスジの姿がたくさん見られました。コミスジよりは少し大型なので、ひょっとしてミスジチョウかなと思って見ていると決まってこのチョウでした。ミスジチョウに比べて、飛び方が緩やかなので、何となく分かるようになりました。

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曇っているからか、ヒカゲチョウもよく見ました。

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こちらはクロヒカゲの方です。

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羽化したてと思われるミズイロオナガシジミが下草に逆向けに止まっていました。このチョウはこうして下草にいる姿をよく見かけます。

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山道ではウツギの花がほとんど終わりになり、代わってクリの花が満開になっていました。ここで、少し粘ってみたのですが、チョウはさっぱり来ません。付近を見渡すと、

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葉の上にアカシジミが止まっていました。しかし、この日はあまり動く様子がありません。

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やっとアサマイチモンジが飛んでいるところを見つけました。どうやら、クズに産卵している様子です。

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林の中で変わった甲虫を見つけました。家に戻って調べてみると、ユミアシオオゴミムシダマシという種類に似ています。初めは、オサムシの仲間かなと思ったのですが、違いました。

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コガネムシの仲間もいました。色が綺麗ですね。

いつものため池で、また、トンボに挑戦してみました。

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オオヤマトンボかなと思うのですが、なんとかピントが合いました。この日は27枚撮って、ピントが合ったのは4枚。1割5分の勝率でした。

山であまり虫を見かけなかったので、帰りは川に沿って歩いてみました。川から引いた用水路沿いでサナエトンボがいました。

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ヤマサナエかなと思ったのですが、尾部付属器を拡大してみると、ひょっとしてキイロサナエの方かもしれません。

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小型のサナエもいました。羽化したてのオジロサナエです。か弱そうですが、翅がきらきら光って、大変綺麗でした。

西大寺駅周辺に行く用事があったので、ついでに、秋篠寺まで足を伸ばしてみました。

駅から秋篠寺まではおよそ1km。
家並みを縫う、細い道を歩いていくと、やがて田んぼが見え始め、次第に田園風景が広がってきました。
少し離れた所に寺らしい建物が見えたので、そちらに向かって歩いて行きました。

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そこに、ひっそりとした佇まいの秋篠寺がありました。

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門をくぐると一面の緑の絨毯に圧倒されます。

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本堂は修学旅行の生徒さん達でいっぱいになっていました。
しばらくの間、離れたところにあるベンチで本堂を見ながら時間を過ごしました。

本堂の中は、中央に薬師如来像、その左右に日光、月光菩薩像、12神将像、それに、有名な伎芸天立像や帝釈天立像が間近に迫り、圧倒されます。

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新緑の緑が綺麗で、その中の建物が際立っていました。

帰りも同じ道を歩いて帰るつもりが、いつの間にか、田んぼの中の細い道を歩いていました。

ケッケッと鋭い声がするので、田んぼの中をみるとケリがいました。3羽ほどでしょうか。
ケリは昔、やはり奈良で見たことがあったのですが、こんなに近くで見るのは初めてです。

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近くを小学生のにぎやかな列が通るのですが、意外に逃げずにじっとしていました。

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