家の近くの山を歩いていて見つけたシダの記録で、昨日の続きです。今日は正月飾りに用いられるウラジロからです。

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ウラジロはこんな風に近くの山の斜面に群生していました。

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こんな風に茎が真っすぐ伸びてそれから二股になるように葉がつきます。

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葉の拡大です。意外にツヤがあります。

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ウラジロは葉の裏が白いのでこんな名前が付いたのですが、白いといっても緑白色ですね。

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二股になったところから毎年新たな茎を上に伸ばし、そして再び葉が二股になって出るので、葉が2段から3段に積み重なるような形になります。二股の部分を見ると、小さな葉が出始めていました。

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その部分を下から見た写真です。茶色っぽいものが見えますが、これが休止芽なのでしょうね。胞子嚢(ソーラス)は見つからなかったのですが、時期が違うのでしょうか。

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コシダもウラジロと同じ仲間でウラジロ科のシダです。私の住む辺りではコシダはあちこちで大群落を作っていますが、ウラジロはそれほど多くありません。

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葉の拡大です。

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それから二股の部分の拡大です。これはウラジロと異なり休止芽を作らないので、上へは積み重なっていきません。その代わり、二股に分かれ、また、その先が二股に分かれるというような伸び方をします。これもソーラスがなかなか見つかりませんでした。

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トウゲシバを見つけた崖の下の沢近くに沢山生えていました。夏緑性なのか、大部分は枯れています。

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葉の拡大です。小羽片がさらに細かく分かれています。羽軸に毛がいっぱい生えています。このことからおそらくイワヒメワラビでしょう。

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ソーラスも探してみました。やや辺縁よりについています。

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こちらはハシゴシダです。この間の写真があまり良くなかったので、もう一度写しました。

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これは葉の拡大です。

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そしてこれはソーラスです。やはり辺縁よりについています。

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次はイノデです。先日、箕面公園でも見てきました。「写真でわかるシダ図鑑」を読むと簡単な見分け方が載っていました。まず、葉にテリがあるかどうかを見て、それから葉軸基部の鱗片の幅が広いか狭いかどうかを見ます。

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これは最下羽片の写真ですが、確かにテリがあります。

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基部の鱗片はこんなにゴワゴワにしています。幅はかなり太いものです。図鑑によると、これらのことからイノデモドキ、イノデ、オニイノデの3つに絞られ、その中から選ぶことになります。小羽片が軸に流れてつくとオニイノデですが、これは流れていません。残りのイノデとイノデモドキはソーラスの付き方で見分けます。ソーラスを探したのですが、残念ながら見つかりませんでした。でも、おそらくイノデでしょうね。

12月初めから始めたシダ調べだったのですが、もうすでに44種のシダを見ることができました。と共に、次第に昔の感が戻ってきて、最近は歩いていてちょっと見るだけで大体分かるようになってきました。家の近くの道はほとんど歩いたので、これからは少し山の中に入らないといけないかもしれません。