12月24日と25日両日に大阪北部の箕面公園で見たシダの最後です。
今日はイノデについてです。昔、シダを調べていた時もイノデがなかなか分からなかったので、今回も後でと思っていたのですが、今日が箕面公園のシダの最後になるので取り上げます。
羽枝の基部の拡大です。葉にツヤがあります。
それからソーラスです。ほぼ中肋と縁との中間にあります。「写真でわかるシダ図鑑」によると、イノデの場合はそのほかに葉柄基部の鱗片についての情報もいることが分かります。
この写真は基部よりもう少し上の部分でしたが、明るい茶色でやや幅の広いことが分かります。
さて、「写真でわかるシダ図鑑」には、この難しいイノデ類を実に簡単に見分けられる方法について書かれていました。残念ながら岡山県限定のようですが、私の住む大阪でも十分通用しそうです。まず、イノデをその葉にツヤがあるかないか、及び、基部の鱗片の幅が広いか狭いかのそれぞれ2つに分類します。つまり、全部で4つに分類することになります。それぞれに入る種の中からソーラスなどを手がかりに調べればよいのです。
この場合でいえば、上の写真から葉にツヤはありそうです。また、写真では不確かですが、基部の鱗片も幅が広そうです。この2つの条件から、イノデ8種のうち、イノデモドキ、イノデ、オニイノデの3種に絞ることができます。さらに、イノデモドキのソーラスは辺縁よりなので除外し、オニイノデは石灰岩地にあり、棘が目立ち、小羽片の柄が流れて羽片軸につくところから除外でき、結局、イノデが残ります。なるほど、この方法なら簡単に見分けられそうです。イノデの見方が少し分かってきたので、これからはもうちょっと積極的に見ていこうかなと思っています。
次はヤブソテツ類ですが、葉にかなりのツヤがあります。これは滝に近いところの崖に生えていました。ヤブソテツ類の見分け方は、まず羽片先端の鋸歯の有無です。そこで、そこを拡大してみます。
ご覧のように先端には鋸歯がありません。
さらに、ソーラスの包膜は中心が暗くて周辺が薄い色をしています。
「日本の野生植物 シダ」の検索表によれば、頂羽片があること、羽片基部に顕著な耳状突起がないこと、羽片先端が全縁であることで、オニヤブソテツにたどり着きます。「写真でわかるシダ図鑑」では、羽片先端が全縁の種として、オニヤブソテツとナガバヤブソテツが挙げられています。ただし、ナガバヤブソテツは羽片基部の耳がなくて「なで肩」になっている点が違いますが、共に、包膜の中心が黒くなるようです。今回の種は小さな耳があるので、やはりオニヤブソテツかなと思うのですが、葉はそれほど厚くない感じで、また、オニヤブソテツは海岸に分布するということで、少し疑問に思っています。

今日はイノデについてです。昔、シダを調べていた時もイノデがなかなか分からなかったので、今回も後でと思っていたのですが、今日が箕面公園のシダの最後になるので取り上げます。

羽枝の基部の拡大です。葉にツヤがあります。

それからソーラスです。ほぼ中肋と縁との中間にあります。「写真でわかるシダ図鑑」によると、イノデの場合はそのほかに葉柄基部の鱗片についての情報もいることが分かります。

この写真は基部よりもう少し上の部分でしたが、明るい茶色でやや幅の広いことが分かります。
さて、「写真でわかるシダ図鑑」には、この難しいイノデ類を実に簡単に見分けられる方法について書かれていました。残念ながら岡山県限定のようですが、私の住む大阪でも十分通用しそうです。まず、イノデをその葉にツヤがあるかないか、及び、基部の鱗片の幅が広いか狭いかのそれぞれ2つに分類します。つまり、全部で4つに分類することになります。それぞれに入る種の中からソーラスなどを手がかりに調べればよいのです。
この場合でいえば、上の写真から葉にツヤはありそうです。また、写真では不確かですが、基部の鱗片も幅が広そうです。この2つの条件から、イノデ8種のうち、イノデモドキ、イノデ、オニイノデの3種に絞ることができます。さらに、イノデモドキのソーラスは辺縁よりなので除外し、オニイノデは石灰岩地にあり、棘が目立ち、小羽片の柄が流れて羽片軸につくところから除外でき、結局、イノデが残ります。なるほど、この方法なら簡単に見分けられそうです。イノデの見方が少し分かってきたので、これからはもうちょっと積極的に見ていこうかなと思っています。

次はヤブソテツ類ですが、葉にかなりのツヤがあります。これは滝に近いところの崖に生えていました。ヤブソテツ類の見分け方は、まず羽片先端の鋸歯の有無です。そこで、そこを拡大してみます。

ご覧のように先端には鋸歯がありません。

さらに、ソーラスの包膜は中心が暗くて周辺が薄い色をしています。
「日本の野生植物 シダ」の検索表によれば、頂羽片があること、羽片基部に顕著な耳状突起がないこと、羽片先端が全縁であることで、オニヤブソテツにたどり着きます。「写真でわかるシダ図鑑」では、羽片先端が全縁の種として、オニヤブソテツとナガバヤブソテツが挙げられています。ただし、ナガバヤブソテツは羽片基部の耳がなくて「なで肩」になっている点が違いますが、共に、包膜の中心が黒くなるようです。今回の種は小さな耳があるので、やはりオニヤブソテツかなと思うのですが、葉はそれほど厚くない感じで、また、オニヤブソテツは海岸に分布するということで、少し疑問に思っています。
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