奄美大島の龍郷町にあるホテルの外壁や自動販売機に集まった蛾の紹介です。南方系ばかりなので、私にとっては新鮮なものばかりでした。

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シロチョウのように昼間、木に沿って高いところを飛んでいました。しばらく見ていると、地面に咲いたセンダングサの花に止まりました。初め、チョウかなと思ったのですが、良く見ると蛾の仲間です。図鑑で調べてみると、モンシロモドキ(ヒトリガ科)でした。名前は聞いたことがあったのですが、今回、初めて見ました。本当にモンシロチョウのように飛んでいます。図鑑によると、南方系の蛾で、本土でも見られているが、偶産蛾であろうと書かれています。

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やはり、木のてっぺんあたりの高さで、アゲハ類に混じって、直線的にかなり速く飛ぶ、黒い小型のチョウのような姿を何度も見ました。何だろう、何だろうと思っていたのですが、とうとう止まってくれました。

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キオビエダシャク(シャクガ科)という大変綺麗な蛾です。しかし、ネットや図鑑で調べてみると、植栽のイヌマキの大害虫だそうで、南九州では注意が呼びかけられています。奄美以南に定着しているとされていますが、鹿児島でも越冬できるということが分かり、警戒されています。

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ホテルの玄関の天井に止まっていたものです。何でもない蛾のように見えますが、ヒメホシキコケガ(ヒトリガ科)の亜種で種子島以南に分布している蛾です。

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自動販売機に止まっていました。これは、ハイイロヒトリ(ヒトリガ科)というようです。見たのは初めてです。やはり南方系で、屋久島以南に分布しています。ホテルの玄関付近には、この蛾がたくさんいました。

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この蛾も見たことが無かったのですが、コフチベニヒメシャク(シャクガ科)というようです。沖縄に生息しています。

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初め、何の種類か分かりませんでした。シャクガ科やヤガ科を探しても見つからないので、諦めていました。ふと、マドガ科の止まり方に似てるなと思って、探してみると、ウンモンマドガ(マドガ科)という蛾であることが分かりました。やはり、南方系で、トカラ列島以南に分布しているそうです。

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これはカギバガ科のオキナワカギバです。本州でも見られますが、奄美で見ると、「オキナワ」という名前がふさわしく感じられます。

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これも本州でみられますが、やはり、カギバガ科のスカシカギバです。変わった形で止まりますね。

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ヤガ科のシャクドウクチバに似ていますが、後翅にまっすぐに入っている筋が違うような気がして調べてみると、アマミシャクドウクチバという奄美の固有種でした。

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全体の形からヤガ科のリンガの仲間かなと思って調べてみました。やはり、南方系のカバシタリンガという種でした。屋久島以南に分布しているようです。

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黄色い、この蛾はいかにもドクガという感じですが、南九州以南に分布するサカグチキドクガという種類のようです。

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大変綺麗な蛾です。コウセンポシロノメイガ(メイガ科)という変わった名前の蛾で、屋久島以南に分布しています。「コウセンポ」という名前がどこから来ているのか調べてみると、学名の"kosemponialis"から来ていて、さらに、それは、台湾の甲仙埔(Kosempo)という地名から来ているようです。

今回は18種類の蛾を撮影したのですが、そのうち、7割は南方系の蛾でした。チョウばかり撮影していたのですが、実は、蛾も面白いですね。