里山日記

北摂の里山近くに住んでいます。里山をぶらぶら歩きながら撮った虫や鳥、花の写真を載せています。時には旅先で撮った写真も載せます。

2015年02月

一昨日、奈良に行ったついでに、春日山原始林に行ってみました。近鉄奈良駅で降り、春日大社を抜けて、春日山遊歩道の南側の入り口まで歩いたのですが、これが結構距離がありました。後で測ってみると、ここまでが実に2.4kmです。その後、遊歩道を歩いたのですが、時間の都合もあったので、この日は途中で引き返しました。それでも、全部で10km近く歩いたことになります。

春日大社では鳥もいたのですが、今日はシダ、シダと思って無視して歩きました。でも、ルリビタキがすぐ前に出てきて、思わず撮ってしまいました。

イメージ 2

目の上の白い筋がやけにはっきりしています。今年は青いルリビを見ることが多いですね。

遊歩道は車も通れるようなよい道ですが、車の通行は禁止されています。春日山は全山が天然記念物に指定されていて、入り口からちょっと進んだところには交番もあって、ちょっと見張られているような感じ。シダ観察は葉裏や葉軸基部を見るので、人目が少し気になりました。

遊歩道に入ると、最近、雨が少ないせいか、山全体が乾燥して水気の少ない感じです。シダはないかなと思って歩いたら、早速、キジノオが出てきました。

イメージ 3

イメージ 1

イメージ 4

キジノオシダとオオキジノオの区別が分からなかったので、とりあえず、いろいろな部分の写真を撮りました。家に戻ってから、「写真でわかるシダ図鑑」を見ると、葉先の方で、羽片が先端方向では軸に広く付き、基部方向には狭く付くのがキジノオシダ、逆に基部方向で広く付くのがオオキジノオと書いてありました。

イメージ 5

拡大するとこんな感じで、基部方向に広くついています。従って、オオキジノオのようです。

イメージ 6

川の対岸の崖にいっぱいついていました。多分、ヘラシダだろうなと思ったのですが、遠くてこれ以上大きくは撮れません。諦めていたら、数は少なかったのですが、道端にも生えていました。

イメージ 7

イメージ 8

裏をちょっとめくってみました。

イメージ 9

ちゃんとソーラスがついていました。やはりヘラシダですね。

イメージ 11

イメージ 10

これはイヌシダでしょうね。道端にたくさん生えていました。

イメージ 12

葉の表面には細かい毛がポツポツと生えています。

イメージ 13

ソーラスは小羽片の先端につくのですね。

イメージ 14

最後はこの大型のシダです。

イメージ 15

道端にときどき見られました。

イメージ 16

林の中には高さ1mほどの大きな株もありました。羽片を拡大してみます。

イメージ 17

イメージ 18

シダ全体の形が五角形になっていて、頂羽片が目立つので、たぶん、南方系のイノモトソウ科ナチシダでしょうね。だとすると初めて見ました。残念ながら、ソーラスはついていませんでした。常緑のようですが、いつ頃胞子が付くのでしょう。もう一度、見てみたいです。

先日、京都府立植物園に行った時に、温室で見たシダをまとめてみました。

イメージ 1

まずはこのシダです。温室の入り口にありました。咲くやこの花館にも見たのですが、ここでは名札は見当たりませんでした。でも、おそらくシマオオタニワタリだと思います。チャセンシダ科チャセンシダ属で、沖縄や奄美には自生しているようです。

イメージ 2

こちらはソーラスです。

チャセンシダ科が出たついでに、チャセンシダ科でまとめてみます。

イメージ 3

イメージ 4

これも大きなシダですが、名札に出ている通り、Asplenium nidus Pricatumという園芸品種だそうです。やはりチャセンシダ科チャセンシダ属です。

イメージ 5

イメージ 6

これは高山植物室にあったのですが、カミガモシダです。上賀茂神社に由来するシダですが、関西でもかなり稀なようです。

イメージ 7

イメージ 8

次はどこにでもあるチャセンシダです。これも高山植物室にありました。

イメージ 9

初め、咲くやこの花館で見たAdiantum peruvianumと同じかなと思ったのですが、種名が違っていました。Adiantum trapoziformeという種で、和名がヒシガタホウライシダというようです。やはり、イノモトソウ科ホウライシダ属に属しています。

イメージ 10

イメージ 11

なんとなく雰囲気が違う感じですが、どこが違うかのはよく分かりません。

イメージ 12

イメージ 13

これは変わったシダです。特に胞子葉が変わった感じです。ナナバケシダ科ナナバケシダ属ナナバケシダ Tectaria decurrens というシダです。インドネシアに分布しています。

イメージ 14

イメージ 15

こちらはソーラスです。

イメージ 16

そして、これはまだ包膜が被った状態のソーラスかなと思います。

イメージ 17

イメージ 18

イメージ 19

これはホソバクリハラン Lepisorus boninensisという小笠原諸島に分布するシダです。ウラボシ科のノキシノブ属に属します。

後は大型のシダです。

イメージ 20

九州南部から南西諸島に分布するヘゴ科のヘゴです。

イメージ 21

こんな芽が出てきていました。

イメージ 22

イメージ 23

これは咲くやこの花館でも見ました。Blechnum gibbumというシシガシラ科ヒリュウシダ属のシダです。Silver Ladyと呼ばれる園芸種みたいです。

シダはもう少しあったのですが、名札が見つからなくて分からずじまいでした。今度行った時に、もう一度調べてみます。

一昨日、京都府立植物園に行ってきました。シダを探しに、植物生態園をうろうろしてみました。その時に見たシダです。

イメージ 1

イメージ 2

まず最初に見つけたのはイワヘゴです。名札が付いているので、安心して名前が言えますね。「写真でわかるシダ図鑑」によると、イワヘゴというけれど「イワ」にも着かないし、「ヘゴ」科でもないとのことです。ということで、これはオシダ科です。

イメージ 3

これはソーラスです。

イメージ 4

イメージ 5

イメージ 6

次はこのヒメカナワラビでした。これは「カナワラビ」というけれど、カナワラビ属ではなくてイノデ属だそうです。箕面で何度か見たので、もうお馴染みなっています。

イメージ 7

次はこのシダです。イワデンダ科のヘラシダです。これは初めて見ました。

イメージ 8

ちょっと葉を拡大してみました。

イメージ 9

それにソーラスです。

イメージ 10

次はタチシノブです。これも箕面で見たので、もうお馴染みです。

イメージ 11

イメージ 12

上が栄養葉、下が胞子葉ですね。葉を裏返して見ると、

イメージ 13

ソーラスが見えます。

イメージ 14

イメージ 15

イメージ 16

植物生態園の最後はこのフモトシダです。これは家の周りでもお馴染みです。ということで、イワヘゴとヘラシダが初めてでした。

植物園では生態園以外にも林の中にシダがいっぱい生えています。寒かったので、ちょっとだけ見てみました。

イメージ 17

ハナワラビの仲間はあちこちに生えていました。葉を拡大してみると、

イメージ 18

葉の縁に鋸歯が顕著です。おそらくオオハナワラビでしょうね。生態園以外では名札がないので、ちょっと自信がなくなります。

イメージ 19

こんなシダはあちこちに生えていました。たぶん、ベニシダでしょうねと思って裏返して見てみると、

イメージ 20

ソーラスはやけに中肋よりです。あれっ、これは違うかなと思ったのですが、最下羽片の下向き第1小羽片を見てみると、

イメージ 21

こんな感じです。やはり普通のベニシダかな。

次回は温室で見たシダをまとめてみます。

昨日は京都府立植物園に行ってみました。

イメージ 1

目的はシダ観察だったのですが、雪が降っていてかなり寒かったです。園内は雪がちらちらして、人影もまばらでした。シダの写真整理がまだできていないので、その時ついでに見た鳥の写真の方を先に載せます。

イメージ 2

池もこんな様子で、マガモも寒そうでした。

池の手前の芝生でカメラを持った方が十数人何かを撮っていました。近づいてみると、ミヤマホオジロでした。何羽かいるようでしたが、カメラマンの圧力で少しずつ私の近くにやって来ました。カメラマンたちもぞろぞろとこちらにやってくるので、動くに動けずじっとしていました。そのうち、群れは私の近くを通って少しずつ移動していきました。その時に撮った写真です。

イメージ 3

イメージ 4

上が♂で、下が♀でしょうね。だいぶ経ってから、帰るときにもう一度見てみたら、ミヤホとカメラマンの追いかけっこはまだ続いていました。

イメージ 5

植物生態園でシダを撮っていると、青い鳥がちらっと見えました。ルリビかなと思って、ちょっと追いかけてみました。ちょこちょこ動いてなかなかじっとしてくれません。加えて、コンデジで撮っているので、こんな天気ではシャッター速度が上がらず、ブレてほとんど失敗です。やっと竹の棒に止まってじっとしてくれました。

イメージ 6

ジョウビタキは日向にいてくれたので、うまく撮れました。でも、雪がちらちらしているのが分かりますね。

イメージ 7

草むらでごそごそしているのはシロハラでした。探すとまだまだいろいろな鳥がいそうでしたが、私のようなコンデジでは、こんな天気ではほとんどダメでしょうね。

昨日、家から車で30分くらいのところにある妙見山に行ってきました。沢沿いの新滝道コースを登って、シダを探そうかなと思って・・・。妙見ケーブル駅に行って見ると、3月まではケーブルは運休中。お陰で駐車場もただになり、ちょっともうけた感じです。

でも、沢沿いのコースはなぜか荒れていました。大雨の後か、大雪の後みたいに斜面に生えた植物はみな倒れてしまっていました。初めはシダ探しをしていたのですが、あまりにないので途中で諦めてハイキングに変えてしまいました。でも、ちょっとした収穫もありました。

イメージ 1

途中の石垣についていました。コタニワタリです。

イメージ 2

こちらはソーラスです。結構、不揃いな感じですね。

次はイワヒバです。

イメージ 3

イメージ 4

イメージ 5

こちらは民家の石垣についていたので、植えてあったのかもしれませんね。

イメージ 6

イメージ 7

チャセンシダもありました。翼が片方にだけついているので、普通のチャセンシダですね。

イメージ 8

ヤブソテツの仲間もありましたが、なかなか見分けられません。

イメージ 9

イメージ 10

とりあえず、ソーラスの写真を載せておきます。

イメージ 11

でも、後はこのオオバノイノモトソウばかりという感じでした。

ついでにいろいろ写真を撮りました。

イメージ 12

石垣にこんな色がついていました。

イメージ 13

ちょっと拡大です。

イメージ 14

更に拡大。細かい繊維が見えてきました。これはスミレモという地衣類の仲間のようです。

イメージ 15

イメージ 16

コケの種類は多かったです。でも、途中から坂道がきつくなってきて、ゆっくりと見ている余裕がなくなってしまいました。

イメージ 17

頂上近くなってくると日陰に雪が出始めました。そして、やっと頂上です。帰りも同じ道を歩いて降りました。

フト見ると、

イメージ 18

こんなミミズクが・・・。

往復2時間ほどのコースでしたが、ちょっと汗を流すことができました。

↑このページのトップヘ