里山日記

北摂の里山近くに住んでいます。里山をぶらぶら歩きながら撮った虫や鳥、花の写真を載せています。時には旅先で撮った写真も載せます。

2014年06月

一昨日、大阪北部にある妙見とその西側の黒川で、チョウとトンボを全種写してみようと思って歩いてみました。残念なことに、途中でカメラの電池がなくなり、チョウがやっとの状態でトンボまで手が回りませんでした。そこで、昨日、また同じところに行ってみました。今度は、電池に十分充電して、さらに、予備の電池まで持って・・・。

でも、全般にトンボは少なめでした。一昨日歩いたときは、妙見のふもとでまったくトンボの姿を見かけませんでした。そこで、昨日は黒川に絞って歩いてみました。

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まずはシオカラトンボです。これは田んぼの畦にいました。

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民家と民家の間に小さな池があるのですが、ここにはいつもトンボがいます。行ってみると、コシアキトンボか何匹かいましたが、不思議にイトトンボの姿が見当たりません。

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その代わり、池のそばでモノサシトンボを見つけました。これでやっと3種めですね。

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集落の西側には、もともと田んぼだったところを改良して、トンボ池を作っているところがあります。ここにも行ってみました。トンボの姿はほとんど見られません。そばには、ホソミオツネントンボがいました。

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池をよく見ると、何匹かイトトンボが飛んでいます。これはホソミイトトンボのようです。

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ショウジョウトンボも1匹だけいました。さらに山に向かって歩いていくと、コンクリで固めた小さな人工池があるのですが、ここにはショウジョウトンボがうじゃうじゃと飛んでいました。

この他に、ハラビロトンボやギンヤンマもいましたが、止まってくれなくて今回はギブアップ。結局、2時間半も歩いて撮影できたのは全部で6種でした。私の家の近所での15種と比べると、いかにも少ないですね。

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一昨日見なかったチョウの補充で、キタテハとヤマトシジミです。

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それに、このスジグロですが、この辺りはハクサンハタザオを食草とするヤマトスジグロシロチョウが多く生息するところなので、おそらくそちらの方ではないかと思います。チョウはこの日17種。一昨日の21種に比べてちょっと減ってしまいました。

その他見たものです。

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妙見の沢沿いはユキノシタが満開でした。

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こんなキノコもありました。キヌガサタケというようです。

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こちらは黒川のヒルザキツキミソウです。

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それからホタルブクロ。

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オオキスイムシ科のヨツボシオオキスイだと思います。クヌギの木にいました。

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これはアオクサカメムシの幼虫でしょうか。

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道の脇にある休耕地にはこんな蛇もいました。何を狙っているのか分かりませんがじっとしています。図鑑で調べてみると、どうやらシマヘビの黒化型のようです。

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最後はこの毛虫です。これはクスサンの幼虫で、クリの木にもいっぱいいました。歩いていると、突然、がさっと音がしてクリの木からこの幼虫が落ちてきたのにはびっくりしました。

昨日は妙見・黒川あたりを歩いてみました。また、チョウやトンボを何種類写せるか挑戦するためです。妙見は大阪北部にある信仰の山、黒川はその西側に広がる里山です。ちょうど梅雨の晴れ間で、暑いぐらいの天気でした。自宅近くのクリの木が切られて花がほとんど咲いていなかったので、栗林のある黒川に行ってみるのが第一の目的です。自宅近くの里山では、チョウ18種が撮影できたのですが、それを越えるかどうかが楽しみです。

妙見ケーブル駅に車を置いて、さっそく、妙見山のふもとを歩いてみました。

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歩き始めてすぐにちょっと開けた場所があるのですが、そこに何か黒いものが落ちてきたような気がしました。早速行ってみると、オナガアゲハが止まっていました。自宅近くではほとんど見かけないのですが、幸先のよいスタートです。でも、このとき、撮影に使っているコンデジの電池がほとんどなくなっていることに気がつきました。でも、予備の電池をもっているからいいやと気楽に撮っていました。

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近くにはテングチョウがたくさんいます。さすが山の中なので、花もいろいろ咲いているし・・・と思って撮影していると、赤いランプが点滅し始め、電池がなくなったようです。それで、予備の電池に変えたら、びっくり。こちらも残量がほとんどありません。どうしようかと迷ったのですが、とりあえず、早く、クリの木のところまで行って写してこようと、山を降りて黒川に行ってみました。これからは、まるでフィルムカメラのときのようです。1種にせいぜい2枚程度の撮影で済まして、ともかく電池を持たせました。

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とりあえずモンシロチョウを撮っておきます。

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ちょうど吸蜜にきたアゲハもゲット。

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さらにベニシジミを撮りました。これで5種です。

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人家が切れたところにコミスジがいました。

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それにウラギンシジミです。なかなか順調なのですが、先ほどから、電池がなくなったという赤いランプが点滅し始めました。

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ホシミスジはちょっと失敗。でも撮り直す余裕がありません。

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人家近くにクリの木があって、ヒョウモン類が飛び回っているのですが、なかなか止まってくれません。そのうち近くのクリの木に黒いチョウが止まりました。何だろうと思って覗き込むと、メスグロヒョウモンの♀でした。これで9種です。

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山道に入ると薄暗くなります。ここにはジャノメ類がたくさん飛んでいます。ちょっともったいない気がしたのですが、数のうちなので一応撮っておきます。ヒメウラナミジャノメです。

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コジャノメです。

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ヒカゲチョウもいました。

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日陰を過ぎるとちょっと開けた場所に来ました。ここにキチョウがいました。自宅近くではなかなか止まってくれなかったのですが、ここでは悠然と吸蜜しています。

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この辺りはオオチャバネセセリが多いのですが、早速出てきました。ここを過ぎるともう栗林はもう近くそこです。この辺から、両側に高い柵がめぐらされ、道にも扉が設置されています。この扉を開けないと通行できません。イノシシなどの野生動物の被害を防ぐためです。そう思って歩いていると、先ほどから茂みをごそごそと何かが動く音がします。そのうち、すぐ近くでキーッという子豚のような声がしました。イノシシかも・・・。歩みが自然に速くなります。

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周りに人の姿はまったく見えないので、後ろをしきりに気にしながら歩いていると、やっと栗林に到着しました。クリは満開です。そこに、ヒョウモン、シジミ、タテハ、セセリ、テングチョウなどが舞っています。すぐ近くにヒョウモンが止まりました。これはミドリヒョウモンです。

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そして、これはメスグロヒョウモンの♂の方。先ほどカウントしたので、これを除いて15種になりました。電池はさっきから赤いランプが点滅しっぱなしです。2、3枚撮るとすぐに電源を切るというのを繰り返しています。

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アサマイチモンジもいました。

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さらに、ルリシジミ。

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そして、キマダラセセリ。これで18種です。自宅近くの里山に並びました。でも、ここで、電池が切れてしまいました。仕方なく、もう一台の接写用のカメラで続けることにしました。クリの木は大きいので、なかなか近くには止まってくれません。

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やっとアカシジミが寄ってきてくれました。

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まだまだいそうだったのですが、望遠が使えないし、お昼も過ぎたことだし、ここらあたりで里に戻ることにしました。撮っていなかったツバメシジミを撮影。

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そして、モンキチョウも撮りました。これで21種です。電池がなかったわりにはずいぶん種類が増えました。でも、里にくるとカラスアゲハが飛び回っています。花にも止まっています。残念残念!!

今回はトンボはほとんど撮らなかったのですが、そのトンボとその他の写真は次回に回します。

トンボに引き続いて、一昨日、家の近くを歩き回って写真に撮ったチョウを紹介します。何種類撮影できるかを競ってみた結果です。6/9に歩いたときには18種も撮影できました。一昨日はどうだったでしょうか。

歩き始めてすぐに、川の近くに生えているヨモギにこんなチョウが止まっていました。

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アカシジミです。近づいてもまったく逃げません。これは幸先が良いぞと思って、川沿いと畑の中を歩いてみました。

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土手にはいつものようにモンシロチョウがいっぱいいるので、今のうちに写しておきます。

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モンキチョウもいます。これで3種です。

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ヒメアカタテハも土手にいましたが、山道でも見たので一緒に載せておきます。

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それにツバメシジミです。

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土手が切れて崖になっているところがあるのですが、高いところを見上げるとウラギンシジミが飛んでいました。なかなか降りてくれないので、かろうじて存在だけが分かる証拠写真になりました。

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土手にはベニシジミもいます。これで7種です。

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畑ではこれ以上チョウの種類数は増えなかったので、民家の間を縫って山道に行ってみました。その途中、道路でこんなチョウが死んでいました。ミスジチョウです。数に入れるべきかどうか迷ったのですが、とりあえず、入れることにしました。

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民家の入り口に植えてある花にはモンキアゲハが来ていました。翅がぼろぼろですね。

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山道を歩いてみたのですが、チョウの姿はテングチョウを除いてほとんど見かけません。やっとルリシジミが吸水しているのに出会えました。

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そのテングチョウです。一時期に比べるとずいぶん数が減ってしまいました。

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クリの木には不思議とチョウの姿がありません。ただ、ヒカゲチョウがいるだけでした。

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ヒカゲチョウはクヌギの樹液の周りにも数匹止まっていました。そのすぐ横にサトキマダラヒカゲもいました。だいぶ、翅が痛んでいます。

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この日はタテハ類がいないなぁと思っていたら、ため池の周辺でやっとコミスジが見られました。これも翅が痛んでいます。

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すぐ近くの木に黒いチョウが入り込みました。何だろうと思って覗きこんでみると、ルリタテハでした。

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シジミはほとんどツバメシジミなのですが、ヤマトシジミもやっと撮ることが出来ました。結局、これで全部になりました。ミスジチョウも入れて16種です。この間より、少し少ないのですが、まずまずかなと思っています。

ついでに、そのほかの虫と花を撮影したので、載せておきます。

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山道で黒い小さい虫が飛び回っていたので、止まるまで待って写してみました。おそらく、オオマドボタルではないかと思います。

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畑で見たゴマダラカミキリです。

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これはフタホシシロエダシャクです。

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川の土手に咲いていたものです。ムシトリナデシコだと思います。右側に止まっているキイロカワカゲロウは分かりますか。

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それに、ムラサキツユクサです。

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ホオジロも道のすぐ近くに止まっていました。

この間から、家の近くを歩いて、出会えたチョウやトンボの写真を片端から撮っています。何種類の写真が撮れるのか、ちょっとしたゲーム気分です。昨日もチョウとトンボを撮影してみました。まずはトンボからです。

今回はトンボの種類を増やそうと思って、畑の中を流れる用水路沿いに歩き、その後、山道に行き、最後にため池めぐりをしました。

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用水路にはサナエトンボがいました。尾部の形からキイロサナエだと思われます。この日の第1種目になりました。

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用水路にはハグロトンボもいました。今年初めて見ました。まだ、1匹だけでしたが。

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用水路から離れて人家の間を通り、山道に向かう途中の畑でシオカラトンボがいました。

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人家の間の道ではオオシオカラトンボを見ました。若い♂みたいです。これで4種になりました。なかなか順調な滑り出しです。

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山道に入ると、さすがにニホンカワトンボがたくさん出てきました。

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もういなくなったと思っていたシオヤトンボもまだいました。

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近くにはハラビロトンボもいました。この写真を見ると、ハラビロだということがよく分かりますね。

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ハラビロトンボは後で行ったため池にもいました。これで7種めです。

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ため池に行くとクロイトトンボがいました。でも、数は少な目です。

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代わりにキイトトンボはかなりの数がいました。これは連結している個体です。

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池には定番のショウジョウトンボがいます。これで10種になり、先日の数に並びました。今日はだいぶ多いようです。

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池には、ヨツボシトンボもいます。

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それに、コシアキトンボもたくさん飛んでいるのですが、止まってくれるのはごくわずかです。

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池のそばではモノサシトンボがいました。

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それにフタスジサナエです。これで、14種になりました。この日はこのくらいかなと思って、最後の小さなため池に寄ってみました。

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すると、今年初めてのチョウトンボが飛んでいました。なかなか止まらないだろうなと思っていたら、うまい具合に近くに止まってくれました。これで15種になりました。先日の10種に比べると、ずいぶん増えましたね。このほかにも、ギンヤンマとクロスジギンヤンマがいたのですが、止まらなかったので、今回は数には入れませんでした。

先日、鶴見緑地に行った時、歩いていたら雨が降ってきたので、咲くやこの花館に入ることにしました。植物園に入っても、あまりに花が多すぎて、何を写してよいのやら分からず、いつもうろうろするだけです。それで、この日は高山植物室に入って、いつも虫を撮っている接写で花を拡大して写してみました。

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入ってすぐに気がついたのはこの花でした。早速撮ろうと思ったのですが、スタッフの方がずっと撮影しておられて、なかなか近寄れません。仕方なく、周りをうろうろしていました。やっと場所が開いたので、撮影しました。色がいいですね。何となく淡い藍色というか紫色で。後の整理のために、名札も写してきました。

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ユリ科ハナニラ属のBrodiaeaという種類のようです。でも、これからが大変でした。だいぶ、分類が変わってきているようです。手元にある、「植物分類表」(アボック社、2009)によると、Brodiaeaというのは属名で、以前はユリ科に入っていたのですが、その後、ネギ科に移り、さらに、キジカクシ科に入っているようです。また、ハナニラ属はIpheionと呼ばれ、こちらは以前ユリ科だったのが、現在はネギ科に移されたようです。さらに、Ipheion属をTristagma属にするという考えもあるようです。名札には種名が書いていないので、Brodiaea属を信じればよいのか、ハナニラ属を信じればよいのか、ちょっと判断しかねます。

昆虫の分類もややこしいと思っていたのですが、植物も難しそうです。でも、こんなことを考えていると、せっかくの花の美しさが霞んでしまいますね。

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こちらは、バラ科のPotentilla contiquaです。Potentillaはキジムシロ属です。

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フラッシュをたいたら背景が暗くなってしまいました。綺麗なユリなのですが、名札を撮影するのを忘れてしまった!

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これはナデシコ科のシコタンハコベ(Stellaria ruscifolia)で、日本の中部および北海道に生えているハコベだそうです。雄しべの葯がいろいろな色をしていますね。どうしてでしょう。

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これはフウロソウ科ですね。名札を見ると、学名がErodium x variabile Leslieと書かれていました。Erodiumは属名、variabileは種名だと思うのですが、この”x”が何なのでしょう。ちょっと調べてみました。属名の次にくる"x"は、同じ属に属する種どうしの交雑種を意味するようです。具体的には、E. corsicumという種とE. reichardiiという種が交雑したもので、E. corsicum x E. reichardiiと書くべきところを省略して、単に"x"と書いているのですね。variabileはこの交雑種に対してつけられた名前で、最後のLeslieは命名者ですね。Erodium属はオランダフウロ属と呼ばれているようです。

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これはハマベマンテマという和名のナデシコ科の花です。学名はSilene maritimaで、ヨーロッパから北アフリカに分布しています。Sileneがマンテマ属を示しています。雄しべは全部で10本あるのですが、その半数が伸びて、半数は中に入ったままになっています。時期をずらして伸びるのでしょうか。

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これはムシトリスミレPinguicula macrocerasです。スミレの仲間ではなくて、タヌキモ科の仲間です。葉の表面に粘液がついていて、動けなくなった虫を消化するようです。

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そして、定番のコマクサDicentra spectailisです。ケシ科で、Dicentraはコマクサ属を示します。

ついでに隣のサボテン・多肉植物室も覗いてみました。

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やはり、サボテンの花は高山植物に比べると大きくて立派ですね。上は大豪丸という種、下は白壇交配種という名札がつけられていました。

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