里山日記

北摂の里山近くに住んでいます。里山をぶらぶら歩きながら撮った虫や鳥、花の写真を載せています。時には旅先で撮った写真も載せます。

2013年08月

晴れていても、気温はせいぜい29度。一時期からみると、うそのような温度ですが、それでも外を歩くと暑さが身にしみます。身体がもう秋に対応しているのでしょうか。

昨日も、午前中、家の近くの河原と畑を歩いてみました。歩いて目に付いたのはハチとバッタです。

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畑に植えてある黄色の花にハチが来ていました。腹の長いツチバチの仲間ですね。調べてみると、上の写真も下の写真もコモンツチバチのようです。触角の長い上の写真がオス、黄色の紋が途切れている下の写真がメスでした。

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これは同じツチバチの仲間でも、ヒメハラナガツチバチではないかと思います。腹には毛の帯があります。

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ハチではないけれど、眼の綺麗なアオメアブです。何となく見る方向で色が変化している感じです。

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土手にはバッタの仲間がいろいろといました。お馴染みのトノサマバッタです。

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これはクルマバッタモドキでしょうか。

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子供のときにはイボバッタと呼んでいたのですが、図鑑を調べてみると、これが正式な和名だったのですね。

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これも子供のときにはキチキチバッタと呼んでいました。ショウリョウバッタのオスですね。

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こんな茶色の個体もいました。

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河原では秋の七草の一つ、クズの花が咲き始めていました。

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休耕田が一面、こんなカヤツリに覆われていました。調べてみると、タマガヤツリのようです。

まだ、虫の数は少ないのですが、里山にも少しずつ秋が近づいているようです。

私の住む北摂も、一昨日から急に涼しくなってきました。道路にある気温の標識も25度を指しています。数日前とは10度も違っています。そんな中、昨日、家の近くの河原と畑を散策してみました。

この日は曇っていたのですが、河原ではハチが盛んに活動していました。ちょっと見た感じでは美味しそうな感じがしないヤブガラシの花には、いろいろな種類のハチがきていました。今日は、スズメバチやアシナガバチを除いた種類について紹介します。

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目立ったのはこのハチです。オオスズメバチより大型で、しかも、数も多いので、ヤブガラシの花を支配しているような感じでした。アナバチ科のキンモウアナバチです。最近買った「狩蜂生態図鑑」(全国農村教育協会2012)によれば、日本最大のアナバチで、土に50cmほどの深さの、枝坑のある穴を掘り、主に、バッタを狩るとありました。

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同じように毛がいっぱい生えているハチで、金毛ではなく白っぽい毛の個体もいました。初め、違う種類かなと思って撮影したのですが、どうやらキンモウアナバチのオスの方のようです。

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腹が長いこの蜂はヒメハラナガツチバチではないかと思います。この日は1匹だけ見かけました。

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これも一匹だけ見かけたのですが、おそらくオオフタオビドロバチではないかと思います。

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これはトックリバチですね。ヤブガラシではなく隣の花に来ていました。

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この蜂は名前が分かりませんでした。これも一匹だけ見かけました。(追記:オオシロフクモバチかもしれません)

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以前はベッコウバチ、ベッコウバチと呼んでいたのですが、図鑑を調べると名前がだいぶ変わっているようです。まず、ベッコウバチ科と呼んでいたハチの仲間が、クモバチ科と改称されたようです。さらに、ベッコウバチと呼んでいた種はキバネオオベッコウと呼ばれているようです。この写真は、それかなと思うのですが、腹の先が黄色いのがちょっと気になります。(追記:キバネオオクモバチというのが正しいようです)

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このハチ、クモバチという名前の通り、ちょっと離れたところでコガネグモの仲間を引っ張って動いていました。しばらく見ていたのですが、やがて草の枝のようなところにクモを引っ掛けてどこかに行ってしまいました。

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これもハチの仲間です。ニホンカブラハバチというのに似ていますが、脚が黄色のが気になります。

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ハチにくわえて、セセリも活発に飛んでいました。この一週間で急に増えたような感じです。特に多かったのはこのイチモンジセセリです。

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キマダラセセリもいっぱいいました。色が綺麗なので、つい撮影してしまいます。

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これはチャバネセセリです。見たのはこの1匹だけでした。

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きれいなクモもいました。図鑑で調べてみたのですが、名前は分かりません。オニグモ属の幼体かなと思うのですが。

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模様のはっきりした綺麗な蛾です。ヒメトガリノメイガだと思います。

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これはツチイナゴの幼虫でしょうか。

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土手を歩いていたら、雨上がりの地面にこんな足跡がついていました。イノシシかもしれません。

昨日は曇っていたので、久々に暑さから逃れられるかなと思って、自宅の周りを散策してみました。でも、曇っていても、気温は32度、まるで蒸し風呂の中を歩いているような感じでした。

この日は、河原と用水路を中心に歩いてみました。暑いと何となく水に惹かれますね。

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自宅のすぐ近くのエノキの周りにはタマムシが2-3匹飛び回っていました。葉っぱに止まったら撮影しようと思って待ち構えていたのですが、ちょっと距離があってなかなかうまく撮影できません。やっと一匹正面に止まってくれました。

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しばらく粘って見ていると、木の幹に近いところに別の一匹が止まりました。葉が邪魔して良く見えなかったのですが、望遠で撮影して見ると、実に3匹もくっついていました。

タマムシを見物した後は、河原に行ってみました。

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河原に見慣れないトンボがいました。胴体の模様からオナガサナエかなと思ったのですが、尾の先が白いので、おやっと思って撮影しました。帰ってから図鑑を見ると、オナガサナエのメスの尾の先は白いようです。

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川から農業用水を引いている場所にはハグロトンボがたくさん飛んでいました。ハグロトンボはいつ見ても優雅な感じです。

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ショウジョウトンボもいました。頭のてっぺんから尾の先まで真っ赤ですね。

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川の上には無数のウスバキトンボが飛んでいます。土手にある柵にもウスバキトンボが何匹か止まっていました。もうだいぶ翅が痛んでいるような感じです。

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用水路の上をギンヤンマが行ったり来たりしています。周りにいるウスバキトンボが近づくたびに追っ払っていました。何とか写真を撮ろうと、用水路脇の道で待ち構えていたのですが、飛ぶスピードが速すぎて、うまく撮れません。やっと正面からの写真が撮れました。

川には用水路に水を導くために、小さな堤防のようなものを造っています。そこに、チョウが吸水に来ていました。

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アゲハチョウです。ちょっと湿った砂利の上に止まって吸水しています。近づくとさっと逃げてしまいました。

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アオスジアゲハは吸水に夢中なのか、近づいても逃げません。

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この日はイチモンジセセリの姿を良く見ました。大量に発生している感じです。

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これは交尾を迫っているところでしょうか。

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用水路脇に止まっていました。ハチかなと思ったのですが、調べてみるとミズアブでした。

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綺麗な模様の毛虫です。セスジスズメという蛾の若齢幼虫でしょうか。

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川といっても小さな川なのですが、その川べりでカワセミのダイビングが何度か見られました。でも、曇っていて全体に暗かったせいか、写真はどれもうまく撮れません。ただ、背中の水色の毛が光っていたのが印象的でした。

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川べりにはセンニンソウの花も綺麗に咲いていました。

8月も終わりになって虫がずいぶん増えた感じです。そろそろ秋が近づいてきたのかもしれませんね。

毎日、暑い日が続いていますが、少しは歩かなくてはと思って、昨日の午前中に歩いてみました。

コースはえん堤の上のクヌギの木をちょっと見て、それから、河原に行ってみようと思いました。

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行く途中の道端では、あちこちでタカサゴユリが咲いています。タカサゴユリは名前の通り台湾原産で、90年ほど前に日本に導入されたそうです。種子で増え、発芽から6カ月ほどで開花するので、日本のあちこちで野生化しています。テッポウユリは4-6月、タカサゴユリは7-9月に開花するので、開花時期から見分けるのは簡単ですが、あちこちで交雑種があるとのことです。

えん堤の上にはクヌギの木があって、ここではゴマダラチョウ、スズメバチ、カナブンなどが見られます。昨年はここでオオムラサキも見ることができました。

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クヌギの木には、初め、サトキマダラヒカゲとカナブンだけがいました。そのうち、ゴマダラチョウが周りを旋回し始めました。しばらく旋回をしてから、最後に滑空するようにクヌギの木に止まりました。

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長い口吻を出して、カナブンと競って、盛んに樹液を吸っている様子です。そのうち、その場所にオオスズメバチもやってきました。

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オオスズメバチは強引です。まず、カナブンを追いやり、続いて、ゴマダラチョウも追い払おうとしました。ゴマダラチョウは回り込んでなんとかして、樹液を吸おうとしています。しかし、結局、オオスズメバチに占領されてしまいました。

しばらく、ゴマダラチョウとオオスズメバチのせめぎ合いを見ていたのですが、それ以上進展がないので、クヌギを離れ河原の方に行ってみました。

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河原にはチョウも少なく、たくさんのウスバキトンボが飛んでいるばかりです。草を順番に見ていくと、こんな光景に出合えました。右側の緑色のバッタはトノサマバッタです。左側のバッタはクルマバッタモドキのようです。一つの草に向かい合って仲良く止まっていました。

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河原にはイカルチドリがいました。ちょっと嘴を開け、じっとしています。そのほか、アオサギ、カワセミなどがいましたが、全体に鳥は少なめです。

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河原を離れ、畑の中を歩いてみました。水を張った畑には、一面、アゼナの花が咲いていました。これだけ咲くと見事です。見ていて、ちょっと涼しくなりました。

暑いさなか、ため池巡りをしてみました。以前は小さな池だったところが、今はノブドウで覆われていました。ノブドウには目立たない花がたくさんついていて、それにハチがちょっと止まっては飛び移ったりというのを繰り返していました。いったい何種類のハチが来ているのでしょう。片端から写してみました。

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これはキイロスズメバチです。たくさんいました。大きな体で黄色なのでよく目立ちます。

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数は少なかったのですが、オオスズメバチもきていました。(追記:腹部末端が黒いのでヒメスズメバチのようです)

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アシナガバチの仲間では大型のセグロアシナガバチもたくさんいました。

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これはヤマトアシナガバチです。数は少ない方でした。

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これは小型のコアシナガバチです。数は多かったです。

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それにクマバチです。1-2匹いました。

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やや大型のこのハチは、キンモウアナバチだと思います。これも1-2匹でした。

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ドロバチの仲間ですね。ちょっと黄色の紋の形が違うのですが、オオフタオビドロバチか、その仲間ではないかと思います。これも2-3匹いました。

ハチに混じってチョウも来ていました。

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ツマグロヒョウモンです。このレストラン、よほど美味しいのか、一度やってくるとなかなか離れません。

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アオスジアゲハもやってきました。これも離れません。

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イチモンジセセリもいました。長い口吻を伸ばしています。

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ツバメシジミは翅を広げて葉に止まり、じっとしていました。

ため池には、シオカラトンボ、オオシオカラトンボ、ショウジョウトンボ、チョウトンボが飛び回り、ギンヤンマも飛んでいました。

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キイトトンボもいっぱい飛んでいます。その姿はちょっと涼しげです。

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これはハラビロトンボです。

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モノサシトンボも一匹だけいました。

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近くの林のはずれではミヤマアカネがいました。

そのほかの虫です。

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これはオジロアシナガゾウムシです。

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フキバッタの仲間はいつも名前調べに困ってしまいます。オナガフキバッタのメスかなと思うのですが、よく分かりません。(追記:フキバッタの区別がまだよく分からないので、とりあえず保留にしておきます)

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それにショウリョウバッタです。

直射日光で暑かったけれど、ノブドウレストランでの虫の観察は大変面白かったです。

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