里山日記

北摂の里山近くに住んでいます。里山をぶらぶら歩きながら撮った虫や鳥、花の写真を載せています。時には旅先で撮った写真も載せます。

2012年11月

宇治市植物公園の続きです。11月も終わりになると、花など温室に行かないとないものと思っていたのですが、さすがに植物園です。ハーブ園にはいろいろな花が咲いていました。

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シソ科のチェリーセージです。赤い花が目立ちます。アメリカのテキサスからメキシコのかけての高地に育つ植物です。

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やはりシソ科のメキシカン・ブッシュ・セージです。中央メキシコから東部にかけて分布しています。高さ2mほどにも育ちます。

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シソ科のインディゴスパイアーです。これはカルフォルニアの植物園で初めて見つかりました。メキシコ原産の2種類のサルビア属の植物がかけ合わされてできたそうです。

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シソ科のクリーピング・ローズマリーです。地中海原産のローズマリーの園芸品種で、地面を這うように広がります。

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おなじみのサフランです。地中海原産のアヤメ科です。中心の赤い糸状のメシベは香料・染料として用いられ、料理にも色や香り付けのために用いられます。強い黄色の色はα-クロシンと呼ばれるカロチノイド系の色素によるものです。

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スミレ科のニオイスミレです。ヨーロッパ、北アフリカ、西アジア原産です。花に甘い香りがあって、そこから匂いの油をとることができます。花からとった油はViolet essential oil、葉からとったものをViolet leaf oilと呼んでいます。撮影しているときは夢中だったので、匂いを嗅ぐのを忘れていたことを後から気が付きました。

ハーブには小さな花が多いのですが、ふと離れたところを見るとやたらに大きな花が咲いているのが見えました。何だろうと思って近づくと

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コダチダリアという大型のキク科の花でした。この花はメキシコ以南からコロンビアに自生しています。大きなものでは高さ6mにもなるそうです。この植物園のものは高さ2m位で花が見やすいのですが、6mにもなると遥か上方で見えにくくなりますね。花期が11月から12月で花が少ない時期に咲くので、最近はどこの植物園でも植えられているようです。

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アフリカ原産シソ科のレオノチスです。丈が2mほどもあります。英語ではLion's earとか、
Lion's tailと呼ばれています。アフリカでは薬用に使われていたほか、葉や花はタバコの代用として使われていたそうです。

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マツブサ科のサネカズラです。関東以西で自生しています。蔓から粘液を取って整髪剤に使われたことからビナンカズラとも呼ばれるそうです。

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このアセビのような花をつけている木はイチゴノキです。ツツジ科の植物です。地中海から西ヨーロッパ原産で、英語ではstrawberry treeといいます。なぜ「イチゴノキ」などという名前が付いたのかというと、

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この赤っぽい実のせいです。植物園の木にも花に隠れていくつか付いていました。この実は成熟が遅いので、前の年の実が翌年の花と同時に見られるという変わった植物です。

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センダンの実です。池の傍で木いっぱいに付けていました。日本でも南の方では自生していて、センダン科に属します。葉には強い除虫作用があるので、農家では実際使われていたようです。

最後に、

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林全体が茶色に染まったような感じがするラクウショウです。木の下には落ちた葉が敷き詰められて、まるで絨毯のようなふかふかな感じがしました。こういう林にいると心が癒されます。

それでは、植物園の花はこれで終わります。


宇治にある植物園に行ってきました。

宇治市植物公園は、名神高速宇治西ICで降りてそのまま南へ行き、平等院への曲がり角を過ぎ、さらに南に行ったところを山側に曲がったところにありました。面積が10haもあって、中は山あり谷ありで起伏に富んでいます。距離は短いですが、ちょっとしたハイキング気分で歩けます。

植物園に来ても、私は植物ではなしに、ひたすら鳥と虫を探そうと思っていました。入口にある温室を出たところに、大きなナンキンハゼの木が2-3本ありました。

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木には白い実が無数についています。その実を狙って野鳥たちが次々とやってきました。まだ、植物園のほんの入口付近だったのですが、そこで粘って鳥の撮影をすることにしました。

まず初めにやってきたのはヤマガラです。

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ヤマガラは小さな群れでやってきて、ここかしこで実をつついています。そのうち、一羽が上手に実をくわえました。大きな実をどうするのかと思っていたら、くわえたまま、さっさと飛んでいってしまいました。

木の梢にはカワラヒワがいました。これも数羽の群れでやってきています。

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やはり一心に実をつついています。

お茶目なシジュウカラは看板に止まりました。

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看板の裏に何かあるのかしら・・・。

そのうちメジロの群れがやってきました。

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メジロは動きが速いのと枝が邪魔してなかなかうまく写せません。下からですが、やっと白い実をくわえたところを写すことができました。

その群れの中に一羽違う鳥も混じっていました。

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やはり実をつついています。初め、なんだろうと思っていたのですが、どうやらヒガラのようです。シジュウカラみたいな姿ですが、胸からおなかにかけてある独特の黒いネクタイ模様がありません。おなかも少し褐色がかっていました。ヒガラはあまりじっくりと見たことがなかったので、今日は大収穫でした。

その後、植物園の中も歩いてみたのですが、鳥はこの入口にあるナンキンハゼが一番多かったです。虫も探してみたのですが、さすがに寒いのかほとんどいません。代わりにこの季節でも花がいっぱい咲いていました。さすが植物園です。この記録はまた次にします。







抜けるような青空が広がって、思わず外に出たくなりました。
今回はいつもの河原ではなく、山に向かって歩いてみました。

まだ全山紅葉というわけではないのですが、ところどころ鮮やかな紅葉が見られました。

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イチョウ、カエデ、ケヤキなどの色とりどりの紅葉がきれいです。

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山に近づくと暗い林になりますが、ふと振り返ってみると、木々の隙間から黄葉が見えました。

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黄色の正体はクヌギでした。

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気温は14度。そんな陽気に釣られて虫たちも姿を見せてくれました。

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ホソヒラタアブです。なんとなく日向ぼっこをしているみたいでした。

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池のほとりにはオオアオイトトンボが止まっていました。
今頃?と思ったのですが、帰ってから図鑑を調べると12月になっても見られるようです。

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カップルもいます。

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チョウもいました。ツマグロヒョウモンです。その日見た唯一のチョウです。
何か必死につかまっている様子でした。


帰り道、小さな池の周りの木々の間を鳥が盛んに動き回っていました。
残り柿をつついたり、木の実をつまんだり、とにかく、元気に動き回っています。
シジュウカラやメジロの姿も見えます。

道端に座ってその様子を眺めていると、そのうち一羽のシジュウカラが道に出てきました。

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ひとしきり道端をうろうろして、まだ飛び去って行きました。


ほん1時間ほどの散歩でした。


晩秋の里山は枯れ葉と秋の虫・・・いささか寂しさが漂うのですが、
よく見てみると花も結構咲いています。

昨日はよい天気でしたので、思わず散歩に出かけてしまいました。気温は14度。

今回は花探しです。まず、見つけたのは黄色い花でした。

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ブタナです。ひどい名前をつけられたものですが、ヨーロッパ原産の帰化植物で、
6-9月に道端いっぱいに咲きます。なぜか、今頃ちらほらと咲いています。

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次にキバナコスモスに出会いました。熱帯アメリカ原産の帰化植物です。
先日までいっぱい咲いていました。その名残りの花がちらほら見られました。

川の土手に行くと、

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ヒメジョオンが咲いていました。北アメリカ原産の帰化植物です。
よく似た仲間にハルジョオンがあるのですが、ハルジョオンは茎の中が中空になっているので、
すぐに見分けがつきます。

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ヒメジョオンはまだ満開で、見ているといろいろな虫がやってきます。
これはヒメヒラタアブでしょうか。小さなアブの仲間です。

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それから先日紹介したコセンダングサも咲いていました。
熱帯アメリカ原産の帰化植物です。

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北アメリカ原産のアメリカセンダングサもまだ咲いています。

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それに、北アメリカ原産のセイタカアワダチソウも真っ盛りです。

こうしてみると外国からやってきた帰化植物ばかりですね。

探してみると在来種もちらほら。

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一番多く咲いていたのは春の七草の一つホトケノザです。
春の花なのに結構真っ盛りです。

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やはり春の七草の一つ、ハコベも咲いていました。

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小さい小さい花ですが、ムラサキ科のハナイバナの花もたくさん咲いています。

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この黄色い花はカタバミです。
春から夏にかけて咲く花ですが、結構一年中見かけますね。

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これは花ではなく実なのですが、赤くて目立ちます。イヌタデです。
小さい頃、この実を取って米粒に見立て、
ままごと遊びに使った方も多いのではないでしょうか。

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セイヨウタンポポも咲いていました。ヨーロッパ原産の帰化植物です。
なんだか晩秋だか春なのか分からなくなりますね。
でも、咲いている花の数は少ないです。

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先日紹介したクコの花です。これも中国原産の帰化植物です。
ほとんどの花は枯れてしまっていました。

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用水路の壁にへばりつくように咲いている花がありました。
よく見る花なのですが、きっと園芸用の花が逃げ出したのだろうと思って、
調べたことがありませんでした。

こんなときに役立つ図鑑は、全国農村教育協会の「日本帰化植物写真図鑑」です。
値段はちょっと高いですが、最近の帰化植物が網羅されています。
調べてみると、最初の方のページに載っていました。

ヒメツルソバというタデ科の植物でした。
ヒマラヤ原産で、ロックガーデンなどに植えられていたそうです。


最後に、花ではないのですが、赤い実なのでよく目立つ植物がありました。

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タンキリマメです。
あまり意識して見たことがなかった植物なので、思わず写真をいっぱい撮ってしまいました。

実の形からマメの仲間であることはすぐに分かりますね。
しかし、この豆が割れると、

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中からこんな黒い実が2つずつ出てきます。


今日の散歩はこれで終わりです。

鳥ではジョウビタキとホオジロが目立ちました。
チョウは、モンシロチョウ、ヤマトシジミ、ベニシジミくらいです。
トンボは1頭のミヤマアカネに出会ったただけでした。

花はいっぱい咲いていても虫が少ないとやはり寂しい感じですね。


秋も深まってくると虫の数もめっきり少なくなります。

午前中の1時間ほど紅葉と木の実を見に、近くの河原に行ってみました。気温は15度。

ちょうど林が切れて川にぶつかり、ちょっとした崖になっているところが
私のお気に入りの場所です。
夏ならば、ここでいろいろなチョウが崖を上ったり下りたりします。

しばらく待っていると、木の葉に注ぐ陽の光の中で何かキラキラ光っているのが見えました。

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ムラサキシジミです。でも、いつものような元気さはなく、葉に止まってじっとしています。
青い模様が輝いて大変きれいでした。
今頃はチョウの写真を撮るにはもってこいですね。

もうしばらく待っていると、今度は

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ウラギンシジミが見えました。
ちょっと羽ばたいては葉に止まってじっとするという行動を繰り返していました。
あの元気なウラギンシジミも今は日向ぼっこなのでしょう。

このほかアカタテハやモンキチョウもやってきましたが、これらは元気に飛んでいきました。

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河原ではジョウビタキも来ていました。

しばらくしてから、川から引いている用水路沿いを歩いてみました。

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その日見た唯一のトンボに出会いました。
はじめ、マユタテアカネかなと思ったのですが、胸の模様からアキアカネのようです。
私が近くに寄ってもじっとしていました。

この用水路沿いには虫が多くやってきます。6月ごろならホタルが乱舞するところです。

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セイタカアワダチソウの蜜を吸っているのはオオハナアブでした。

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水色のきれいなアブにも出会いました。
後で、インターネットで調べてみると、ヘリヒラタアブのようです。はじめて見ました。



夕方5時前に、もう一度河原に行ってみました。木の実の種類を確かめるためです。

少し暗くなりかけた河原で、セキレイがジャンプを繰り返していました。
きっとこの時間になると川面に小虫がたくさん集まるからでしょう。

その瞬間を写真に撮ろうと思ったのですが、もう暗くて、ぶれた写真ばっかりになってしまいました。

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スマートな姿を見せているのは、キセキレイです。

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これは、セグロセキレイです。
普段は黒っぽい姿に見えますが、飛ぶと白さが目立ちます。

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やがて、チーという声とともにカワセミもやってきて、対岸に止まりました。
でも、ダイビングはせずに、じっとしていました。


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