先日、大阪市の鶴見緑地にある咲くやこの花館に行ったら、ウツボカズラにアリがついているのを見つけました。いろいろと調べてみると、このウツボカズラはネペンテス・ビカルカラタ Nepenthes bicalcarataというボルネオの泥炭地の沼に生える植物で、Camponotus schmitziというアリと共生しているというので最近話題になっていた植物だったのです。

イメージ 1

このウツボカズラは葉の先にこんな捕虫器をつけます。捕虫器の入り口のところには2つの突起が出ていて、そこから蜜を出しているようです。アリはそこに集まっていました。調べてみると、Camponotus schmitziというアリは4-5mmの大きさで、ここにいたアリはもっと小さかったので、ひょっとして別種のアリが共生しているのかもと思ってもう一度温室に行ってみました。

イメージ 2

イメージ 3

イメージ 4

イメージ 5

今回は等倍撮影して、家に帰ってから大きさを測りました。大きさの測り方は、まず、このアリの体長をピクセル単位で測ります。私のカメラはNIKON D7100で、撮像素子の大きさが23.5x15.6mm^2。これが画素 6000x4000 pixel^2 に相当しています。従って、1 pixel あたりの大きさは 3.917μm/pixel になります。この値を先ほどのアリのピクセル単位で測った長さに掛ければよいのです。試しに手持ちでスケールを等倍で写して、ImageJというフリーソフトを用いて1cmをpixel単位で測ってみました。2度写したのですが、それぞれ2612.5pixel、2616.6pixelになりました。これから計算すると、1.023cm、1.025cmになりました。2-3% ほど大きめに出ましたが、今の目的には十分なようです。

このアリでも試してみると体長は322.9 pixelになったので、計算すると1.26mmになりました。やはりCamponotus schmitziの小型の働きアリ 4-5mm に比べるとはるかに小さいようです。Camponotus schmitziの場合は捕虫器のつるに穴を開けて巣を作っているのですが、このアリがもし共生しているとすると、同じように巣があるはずだと思って探してみました。でも、見つかりません。やはり違うのかなと思って、いろいろな花を見ていたら、アリが集まっている花を見つけました。

イメージ 6

この花です。これはクリナム・アメリカヌム Crinum americanumというヒガンバナ科の植物です。Crinumはハマオモト属のことです。この花を覗いてみると、

イメージ 7

イメージ 8

こんな感じでアリがいっぱい集まっています。どうやら先ほどと同じアリのようです。もう少し拡大してみます。

イメージ 9

これも等倍で撮影して後から寸法を求めてみると、体長は1.15-1.42mmでした。腹部がほとんど透明で、黒い点がついています。でも、点の位置がまちまちなので模様というわけではなさそうです。この写真のアリを「日本産アリ類全種図鑑」の検索を使って調べてみると、ウスヒメキアリという種に似ていることが分かりました。

図鑑によると、ウスヒメキアリの体長は1.5-2mmで、分布は小笠原諸島、太平洋諸島、中国本土南部、西インド諸島、アフリカになっています。ひょっとして、植物か土について入ってきたのかもしれません。やはり、ウツボカズラに共生しているというわけではなかったようですね。

イメージ 10

モウセンゴケにも虫が捕まっていました。これはヨツマタモウセンゴケ Drosera binata というオーストラリアの植物です。Droseraはモウセンゴケ属です。虫を捕まえているところを拡大してみます。

イメージ 11

さらに拡大してみます。

イメージ 12

ハエの仲間でしょうか。こんな虫がくっついていました。

イメージ 13

これは別の虫です。残念ながら、種類までは分かりそうにないですね。

イメージ 14

最後はこのハエトリソウです。学名はDionaea muscipulaで、モウセンゴケ科に属しているようです。Dionaeaはハエトリグサ属です。温室のフラワーツァーでは、この中には棘があり、これに続けて2回触ると蓋が閉まるということでした。その棘を写してみました。

イメージ 15

確かに棘が生えています。でも、それに2回触ると蓋が閉まるなんて本当に面白いですね。